Instagramが10代の若者に及ぼす影響について、社内向け調査の存在を明らかにしたThe Wall Street Journal(WSJ)の報道を受け、親会社のFacebookが反論している。WSJの報道は調査の目的だけでなく、結果についても誤解していると主張している。
WSJは、Facebookが社内調査で、Instagramが10代の若者、特に10代女子に及ぼす悪影響を十分認識しながら、表向きはその影響を過小評価していたと報じた。この報道は、WSJが確認した「大量の社内文書」に基づいているという。WSJの報道で、Instagramに対する懸念が高まったことなどを受け、米国の議員らはFacebookにさらなる情報提供を要請した。
そうした中、Facebookは米国時間9月26日、「私たちの調査が10代の若者の幸せとInstagramについて真に伝えていること(What Our Research Really Says About Teen Well-Being and Instagram)」と題した長いブログ記事で、報道に反論した。Facebookによると、WSJが引用した社内調査では、多くのティーンが実際にはInstagramを利用することで助けられている側面があると回答していることが分かっているという。
Facebookのバイスプレジデントで調査担当責任者のPratiti Raychoudhury氏は、「この調査が、Instagramは10代女子にとって『有害』だと示しているというのは正確ではない」とブログで述べている。「調査が実際に示しているのは、私たちが話を聞いた10代の若者の多くは、彼らがいつも直面しているような辛い時間や困難に苦しんでいる時に、Instagramを使うことで助けられていると感じているということだ」(Raychoudhury氏)
さらにFacebookは、この調査について隠しているかのように報じられた点にも反論し、同社はこの10年ほど、ソーシャルメディアの利点とともにネガティブな側面についてもオープンに伝えてきたとしている。
Raychoudhury氏は、「われわれの社内調査は、当社のプラットフォームで悪い部分を最小化し、良い部分を最大化するための取り組みの一環だ」とし、「私たちには、当社の調査のほか外部調査を利用するとともに、当社の安全諮問委員会(Safety Advisory Board)、Youth Advisor、さらなる専門家と組織と緊密に協力することで、当社のアプリへの変更について情報を提供し、それらを利用する人々のためのリソースを提供してきた長きにわたる実績がある」と説明した。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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