ピクシーダストテクノロジーズ(PxDT)、三菱地所、Tokyo Marunouchi Innovation Platform(TMIP)は9月6日、デジタルによる多様性のあるまちづくりを推進していくことを目的に、大学発・先端テクノロジーを活用した複数の実証実験を、共同で展開すると発表した。
第1弾として、「字幕透明ディスプレイ」と、吸音材「iwasemi」の実証を、9月17日以降に順次開始する。三者は今後も丸の内エリアにおいて、まちをフィールドとした先端テクノロジーの実証実験を積極的に推進するとしている。
字幕透明ディスプレイの実証では、9月17~30日までの期間、新丸ビル1F受付に字幕透明ディスプレイを設置し、リアルタイムで字幕を表示することで、ろう・難聴者や他言語話者とのコミュニケーション向上等を検証する。
本システムは、話し手が自動音声認識の誤認識を確認するために、文字起こしの結果がディスプレイの両側に向けて表示され、透明度の高いディスプレイにより、ボディランゲージと文字の両方を確認しながら会話することが可能で、日本語と英語など、同時翻訳の機能も備える。
吸音材「iwasemi」の実証では、10月中の予定で EGG JAPAN/東京 21c クラブのコラボレーションオス内にiwasemiを導入し、ウェブ会議中の騒音や情報漏洩等、音問題の解決を検証する。iwasemiは、音響メタマテリアル技術に PxDTの吸音設計技術を応用して開発した吸音材だ。
PxDTは、デジタルによるダイバーシティ社会を目指し、大学発・先端テクノロジーの社会実装を行うベンチャー。筑波大学および東北大学との共同研究においては、新株予約権を梃子として生まれる知的財産を企業に包括的に譲渡する、産学連携スキームを構築している。
三菱地所は、丸の内エリアの「オープンイノベーションフィールド」化を進めており、先端技術・テクノロジーのまちづくりにおける有用性等について調査・研究を行う「Marunouchi UrbanTech Voyager」プロジェクトに取り組んでいる。
TMIPは、一般社団法人「大丸有環境共生型まちづくり推進協会」が運営する組織。丸の内エリアにおいて、大企業とスタートアップ・官・学の連携により、イノベーションの創出を目指す。
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