ライナフは8月26日、LIFULLとともに、三菱地所ハウスネット協力のもと、不動産、住宅情報サイト「LIFULL HOME’S」に掲載された架空広告「おとり広告」を、自動的に非掲載にする取り組みを開始したと発表した。
ライナフによると、物件情報サイトに掲載される物件広告の多くは、物件を仲介する各仲介会社の手入力によって掲載、非掲載の情報更新がされており、タイムラグによって意図せず成約済みの広告が掲載されたままになることがあるという。
こうした状況を悪用し、人気物件の広告をあえて掲載したまま、意図的に問い合わせを増やす悪質な広告を「おとり広告」と呼ぶ。
今回の取り組みでは、ライナフが提供する、AIで物件確認を自動化するサービス「スマート物確」と、LIFULL HOME’Sをシステム連携させることで、自動でLIFULL HOME’Sに掲載されるおとり広告を非掲載にする。
スマート物確は、AIによる音声案内で、物件の確認応対を自動化するサービス。あらかじめ、管理する物件情報をスマート物確に登録しておくことで、24時間365日、物件確認の電話にAIが応答する。電話に加え、LINEでも物確が可能だ。
スマート物確から得られる、管理会社が保有する入居の募集、非募集の情報を、LIFULL HOME’Sと照合することで、人の手を介すことなく、LIFULL HOME’Sへの物件広告を非掲載にできる。
実証実験として、スマート物確を利用する三菱地所ハウスネット協力のもと、スマート物確に登録されている約1万5000戸の管理物件を対象に、本システムを導入。その結果、1カ月間で1000戸以上の非掲載対象の広告を検知し、非掲載処理を実施したという。
ライナフは、本取り組みによって、仲介会社は管理会社へ物確する手間や、手動で情報更新する作業による人為的なミスがなくなり、業務の効率化が図れるとともに、消費者に正しい情報を発信して、企業としてのコンプライアンスを遵守できるとしている。
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