Qualcommは米国時間6月28日、ハイエンドのスマートフォン向けモバイルプラットフォーム「Snapdragon 888 Plus 5G Mobile Platform」を発表した。2020年12月に発表した「Snapdragon 888」を強化した製品となる。Snapdragon 888は2021年に入り、サムスンの「Galaxy S21」などのプレミアムスマートフォンに搭載されている。
Snapdragon 888 PlusのCPUは、クロック速度がSnapdragon 888の2.84GHzから3GHzに上昇した。これにより、動画のストリーミングやゲームといった負荷の高いタスクが処理しやすくなる。また人工知能(AI)の処理性能も20%余り向上し、ビデオ通話やエンターテインメントの没入感がより高まる。
Snapdragon 888および888 Plusは、130以上の製品に搭載される予定だという。最新のSnapdragon 888 Plusを搭載した製品は、2021年第3四半期に登場予定だ。
「これは、AIを活用したゲーム、ストリーミング、写真その他の高度にインテリジェントなエンターテインメント体験を促進する」と、Qualcommの次期最高経営責任者(CEO)に就任するCristiano Amon氏はMobile World Congress(MWC)のオンライン基調講演で述べ、「世界の主力『Android』デバイスに、最上位のモバイル体験を提供するものだ」とした。
MWCは今週スペインのバルセロナで開催されているが、大手企業の多くは現地にスタッフを派遣する代わりにオンラインでの参加を選択している。Qualcommの他には、サムスン、Google、Ericssonなどがそうだ。MWCには例年、スマートフォンメーカー、チップメーカー、ネットワーキングプロバイダー、アプリおよびソフトウェア開発企業、その他の各種モバイル関連企業の幹部が集結する。今回の主なトピックは5Gになると予想される。
Amon氏は、QualcommがMWCに先駆けて報道陣に公開した基調講演で、5G技術をスマートフォン以外にも拡大する同社の取り組みに多くの時間を割いた。Qualcommの移動体通信技術は現在、PC、自動車、IoT対応のスマートデバイス、固定ワイヤレス製品、5Gネットワークのインフラなどに採用されている。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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