コロナ禍でオンラインショッピングする人が増えている。そうした中、Facebookは、ユーザーがより簡単に企業にメッセージを送信できるようにしようとしている。
Facebookは米国時間6月2日、傘下の「Instagram」でさらなるメッセージングエクスペリエンスを構築するために必要なツールを、アプリ開発者に提供すると発表した。Instagramは、ユーザーがショッピングに利用し、顧客サポートを受ける場として活用されている。同社は、Instagram向けの「Messenger API」を開発者に公開し、ブランドがInstagramでメッセージングエクスペリエンスを提供できるようにする。
傘下のメッセージングアプリ「WhatsApp」では、さらなる種類のメッセージに対応する。例えば、在庫切れの商品が再入荷した時や、新型コロナウイルスのワクチンがユーザーの地域で受けられるようになった際に、ユーザーに知らせることができるようになる。Facebookによると、1億7500万人以上のユーザーが、WhatsAppで企業にメッセージを送信している。さらに、ユーザーがWhatsAppで企業のチャットボットとやり取りする際に、一般的な返信文を入力する必要なく、簡単に返信できるよう、返信ボタンとあらかじめ用意されたメッセージのリストが提供される。
またFacebookは、「Login Connect with Messenger」という新機能で、ユーザーがFacebookのログインフローからすぐにMessengerプラットフォームを使ってビジネスとコミュニケーションを取れるようにすると発表した。この機能は現在クローズドベータ版となっており、数カ月中に一般提供される予定だという。
Facebookは開発者向けカンファレンス「F8 Refresh」でこれらの発表を行った。F8 Refreshはほぼ毎年開催されているが、コロナ禍の今回は初のオンライン開催となった。Facebookなどのソーシャルネットワークは、Eコマース関連の取り組みに力を入れている。ユーザーが自社のプラットフォームに常につながり、利用し続けるよう促すため、ユーザーにアピールするさらなる手段を模索している。
一方で、Facebookはプライバシーに関連する数々のスキャンダルを起こしていることから、ユーザーが自分のショッピング習慣に関するデータを同社に共有することをためらう可能性もある。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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