Citrix Systemsが発行した新しいレポートによると、1981年以降に生まれた、いわゆる「デジタルネイティブ」世代は、もはやオフィスでフルタイム勤務することに興味がなく、上の世代と比べてテクノロジーのスキルがはるかに高いことが分かった。
このレポート「Born Digital Effect」では、10カ国のビジネスリーダー1000人と、デジタルネイティブのナレッジワーカー2000人から集めた知見を取り上げ、テクノロジーに満ちた時代の人々について理解を深めようと試みている。回答者の居住国はフランス、ドイツ、オランダ、英国、メキシコ、米国、アラブ首長国連邦、中国、インド、日本で、対象となった主な業種は金融サービス、医療、テクノロジー、製造業などだ。
デジタルネイティブ世代2000人の内訳は、750人がZ世代つまり1997年以降の生まれ、1250人がミレニアル世代つまり1981年以降の生まれとなっている。
この調査結果には、ミレニアル世代とZ世代が「さらに1兆9000億ドル(約210兆円)以上の企業収益をもたらす」ことが見込めるという経済モデルも含まれている。
この2つの世代は、今や世界の労働力の過半数を占めているが、ワークライフバランスや仕事などに対する姿勢の違いから、企業のリーダーからかい離する傾向が進んでいる。
調査によると、デジタルネイティブの回答者のうち87%は、キャリアの安定と保障、健康的なワークライフバランスを重視しているという。ビジネスリーダーの回答はこれと対照的で、その大多数は、若手従業員が職場のテクノロジーやトレーニングの機会に高い関心を持っていると考えていた。
また、デジタルネイティブ世代の90%は、新型コロナウイルス感染症によるパンデミックが収束してもフルタイムのオフィス勤務には戻りたくないと回答している。半数以上が希望しているのは、勤務時間の大半、あるいはそのすべてで在宅勤務できるハイブリッドの労働モデルだ。同じハイブリッドモデルでも、オフィス勤務中心を希望する割合は18%にとどまる。
在宅勤務とオフィス勤務がちょうど半々という回答は21%で、フルタイムのオフィス勤務希望は10%にすぎなかった。
以上の結果も、他の結果と同じように、ビジネスリーダーの考えとはことごとく対照的だ。ビジネスリーダーの60%近くは、若手従業員が「勤務時間の大半、あるいはそのすべてで」オフィス勤務したがっていると考えているのだ。
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