2022年に登場するスマートフォンの多くは、英Armが手がける新たなチップ設計のおかげで、約30%の性能向上が期待できそうだ。Armは現地時間5月25日、最上位のプロセッシングコア「Cortex-X2」を含む新プロセッサーの設計を発表した。
Armは2020年に「Cortex-X1」チップの設計を発表し、より強力なハードウェアでカスタマイズされたチップを求める「Android」搭載スマートフォンメーカーに新たな選択肢をもたらした。Cortex-X2は、そうした想定用途を継承しており、パフォーマンスとセキュリティを強化する新たなプロセッサーアーキテクチャーとしてArmが3月に発表した「Armv9」を採用している。
Armの成功の多くは、トップパフォーマンスではなく、低消費電力によってもたらされた。同社は今回、効率性を高めたプロセッシングコアであるミッドレンジの「Cortex-A710」と、低消費電力の「Cortex-A510」も発表した。Cortex-X2とこれらを組み合わせて、両方の長所を提供しようとしている。また、3種の新GPU「Mali-G710」「Mali-G510」「Mali-G310」と、より高速なインターコネクト技術も発表した。インターコネクト技術は、異なるモジュールを組み合わせて1つの多用途プロセッサーを構成する際に使われる。
Armは、Cortex-X2が現在の旗艦「Android」スマートフォンの性能を30%高めると推計している。X2より重要性がやや低いタスクを処理するよう設計されたA710コアは、前身の「Cortex-A78」コアより電力効率が30%高いとしている。また、バッテリーの消耗を抑えてバックグラウンドのタスクや優先度の低いジョブを処理するA510コアは、前身の「Cortex-A55」より35%性能が高いという。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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