VUILDは5月10日、共創型戦略デザインファームのBIOTOPEと協業し、デジタル家づくりプラットフォーム「Nestingベータ」を開発したと発表した。同日よりベータ版サービスを公開し、先行ユーザーの公募を開始した。
VUILDは、建築設計、木製品開発および製造に加え、CNCルーターの販売、デジタル人材育成、事業開発支援、ITサービス開発を展開する、建築テック系スタートアップ。2020年グッドデザイン金賞を受賞した「まれびとの家」において、3D木材加工機「ShopBot」と地元の木材を使い、製作を地域完結させることで、長距離輸送や環境負荷、時間、コストの削減に取り組んできた。
今回のNestingベータは、まれびとの家で培った経験を基に生まれた家づくりプラットフォームだ。デジタルテクノロジーを用い、快適で環境負荷の少ない住まいを自分たちで設計し、作り出す体験を提供する。
家づくりのプロセスとして、まず、日本の各地域のコミュニティホストが提供する敷地の中から、風景やコミュニティなども参考に、好みの土地を選択し、書斎やスタジオ、店舗や工房など、理想の暮らしをプランニングする。
次に、アプリで間取りを設計。現在開発中の家の設計アプリで必要な間取りを描くと、瞬時に家の形が立ち上がり、概算の見積もりを取得する。予算と要件を確認しながら、間取りの調整が可能だ。
続いて、気候風土に合わせて住宅の仕様を決定。予算に応じて、設備の種類や断熱材の厚み、建具の性能を決める。エコハウスやオフグリッドハウスの建築も可能で、自律分散型水循環システム「WOTA BOX」の選択もできる。
最後に、地域の木材を用い、家の部品を3D木材加工機で出力し、専門家の指導のもと、家族や仲間ともにプラモデル感覚で部品を組み立て、楽しみながら家が完成する。
Nestingベータによる家づくりの1棟目として、北海道弟子屈町に、プロトタイプを9月末に竣工。その後、シェアビレッジ協業し、秋田県五城目町にコーポラティブヴィレッジを5棟同時に建設する。並行して、家の設計アプリを実装し、10月に正式リリースを予定している。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス