Googleは初代「Nest Hub」の後継製品として、より手頃な価格の新型モデルを発表した。新モデルには、いくつかの素晴らしいアップグレードに加えて、驚くような機能も含まれている。睡眠を検知する「Sleep Sensing」だ。
Googleは、99.99ドル(約1万900円)という最も手頃な価格の同スマートディスプレイでも、カメラを搭載しないアプローチを貫いた。Sleep Sensingは、Googleが「Motion Sense」と呼ぶ技術を応用したもので、Motion Senseは、ごく微細な動きを検知できる小型レーダーの「Soli」によって実現している。
Sleep Sensingは、この小型レーダーをマイク、温度センサー、および光センサーとともに使用して、睡眠習慣を分析し、睡眠の改善方法をユーザーに提案する。それでは、この機能を実際に毎晩使うのは、どのような感じなのか。以下で、筆者が実際に使用した感想をお伝えしよう。
Nest HubのSleep Sensing機能のセットアップは簡単で、直観的だ。画面上のガイドがディスプレイの設置に適した場所を教えてくれる。さらに、検知の仕組み、追跡するデータ、「Googleアシスタント」による睡眠のアドバイスについて説明する、いくつかの短いビデオクリップも用意されている。筆者のNest Hubのセットアップは、Sleep Sensingのキャリブレーションも含めて、10分未満で完了した。過去に「Nest」シリーズのスマートホームデバイスをセットアップした経験がある人なら、ほぼ同じなので、戸惑うことはないはずだ。
新しいNest Hubには、モーションセンサーのSoliに加えて、光センサー、温度センサーと、3つのマイクが搭載されている。ユーザーが眠っている間、その機能すべてを使用して、睡眠を阻害する環境要因がないか監視する。
最初の夜の睡眠が完了すると、睡眠の長さ、スケジュール、質の3つのカテゴリーが評価される。睡眠の質では、睡眠中にどれだけ動いたかということだけでなく、呼吸の状態なども分析される。Motion Senseが1分あたりの呼吸数を検知すると同時に、マイクが重大な病気の兆候にもなる咳やいびきを検知する。
これらの3つのカテゴリーは、それぞれ朝の睡眠サマリーという形でディスプレイに表示される。各カテゴリーで評価が良好だった場合は、3層の紫色の円が表示される。これは、各カテゴリーの相乗効果で、ユーザーが一晩、快適に睡眠できたことを示している。改善が必要なカテゴリーがある場合は、オレンジ色の円として、中心からずれた位置に表示される。これは、時間通りに就寝する、睡眠状態を一定時間維持する、といった目標を達成できなかったことを示している。睡眠のスケジュールと長さの目標は、最初のセットアップ中に設定されるが、いつでも調整することが可能だ。
Nest Hubは、ユーザーがベッドにいるかどうかを検知できるほか、実際に眠っているかどうかも検知できる。筆者はベッドで読書をすることが多く、(驚くなかれ)ベッドにいたままノートPCで仕事をすることもあるが、うたた寝をしているとNest Hubに誤検知されることはなかった。
筆者の夫は、夜遅いシフトで働いているので、筆者の睡眠サイクルの真っ只中である午前2時頃ベッドに入ってくる。30kg近くある甘えん坊の犬がベッドに来ることもよくある。自分以外の人間やペットがいるとデータの質が下がることもあるとGoogleは説明しているが、筆者の経験では、夫のアレルギー性のくしゃみが何回か咳と検知されたことを除けば、そのようなことはなかった。
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