睡眠の評価が良くなかったことを示す、中心からずれた円は一度も表示されなかった。自分の睡眠の質と長さ、スケジュールが「良好」な範囲に収まっていたことを誇りに思う。その形式のデータはNest Hub自体に表示されるが、「Google Fit」アプリでも、同じデータをさまざまなグラフで表示できる。以下の画像は、筆者のいくつかの結果のスクリーンショットだ。
Googleは米国睡眠医学会と提携してヒントやアドバイスを作成したが、Nest Hubは特定の健康状態を診断または指摘できるとはうたわれておらず、健康機器や医療機器としての認定も受けていない。同製品のサイトとアプリには、以下のようなGoogleの免責事項が記載されている。
「Sleep Sensingは、病気や症状の診断、治癒、軽減、予防、治療を目的とするものではありません。健康に関する質問については、医療専門家に相談してください」
筆者はNest Hubのデータを、スマートウォッチ「Galaxy Watch Active」の標準の睡眠追跡機能と比較してみた。個人的にはウォッチを装着したまま眠ることに抵抗はないが、睡眠時にウェアラブル機器を装着する必要が全くない選択肢として、Nest Hubを好む人がいることは容易に想像できる。
Galaxy Watch Activeは、光や音といった環境要因を追跡することも、呼吸の状態を確認することもできないが、レム睡眠など、睡眠時のさまざまな状態の持続時間に関しては、Nest Hubよりも詳細なデータを提供する。筆者がサムスンの健康管理アプリ「Samsung Health」を使用した際は、以下のような睡眠追跡データが表示された。
どちらのデバイスでも、床に就いた時刻や、実際に眠っていた時間の長さは確認できた。試用中にデバイス間で生じた差異のうち、最大のものはNest HubがGalaxy Watch Activeよりも9分早く、筆者が眠りに落ちたと判定した際のものだ。それ以外の全ての日については、差異は平均2分という結果だった。私見として、これは腕1本分ほど離れた位置にある装着不要のデバイスにしては、素晴らしい結果だったといえる。
ウェアラブル機器の方が有利な点があるのは確かだ。スマートウォッチはあらゆる場所に持って行けるし、リビングのソファーでも浜辺のハンモックでも、どのような場所でも睡眠の状態を追跡できる。しかし、全ての人がウェアラブル機器を着けたまま快適に眠れるわけではない。また、日中スマートウォッチを着けていて、夜間に充電したいという人にも不便だろう。Nest Hubならどちらのケースでも問題にならない。
スマートウォッチもスマートディスプレイも、睡眠について極めて詳しい科学的な分析を与えてくれるわけではない。寝ている間に手首に何かを装着したくはないが、棚に小さなディスプレイを設置するのは構わないという人は、Nest Hubによってごく簡単に、ほぼ自動的に睡眠習慣に関する知見を得られる。
残念なのはGoogleがSleep Sensingについて、現時点では無料のプレビュー版だと明言していることだ。恐らくは2022年のどこかのタイミングで、同社の「Fitbit Premium」サービスで提供される有料機能になるのだろうが、詳細は今のところ明らかにされていない。ウェアラブル機器を必要としないSleep Sensingに惚れ込んだ人は、2022年のどこかで実施される有料化に備えてお金を貯めておこう。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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