現在、スマートフォンは音楽、動画、ゲームなどのための中心的なコンピューティングデバイスとなっている。Qualcommは米国時間3月4日、さまざまなハードウェア構成要素とソフトウェアをまとめて、強化されたオーディオ体験をエンドユーザーに提供する「Qualcomm Snapdragon Sound」を発表した。
Qualcomm Snapdragon Soundは、Snapdragon 8シリーズのモバイルプラットフォーム、ヘッドセットやイヤホン向けのBluetoothオーディオSoC、Qualcommの音声技術を結集したものだ。そうした音声技術には、「Qualcomm Active Noise Cancelling」「Qualcomm aptX Adaptive」「Qualcomm aptX Voice」などがある。
Qualcomm Snapdragon Soundという名称を耳にすると、音楽のオーディオ性能が真っ先に思い浮かぶかもしれないが、この新しい取り組みでは、音声通話やゲーム、動画の音声も強化されている。音声通話については、Snapdragon Soundが提供するサンプリング周波数は、主要な競合製品の2倍で、非常に澄んだ音声による通話が可能になる。
ゲームや動画の再生に注目すると、Snapdragon Soundは、音声と動画の同期の遅延(音ズレ)を45%改善できる。動画の解像度が向上し、ゲームのグラフィックが新たなレベルへと向かう中で、シームレスなオーディオ体験ができるのは重要なポイントだ。
音楽の再生については、主要な競合製品ではサンプリング周波数が48kHzなのに対して、Snapdragon Soundでは2倍の最大96kHz、24ビットとなっている。システムも、ドロップアウトを最小限に抑え、バッテリーが長持ちするように最適化されている。
スマートフォンおよびヘッドセットを扱うさまざまなメーカーが複数の接続オプションを提供しているが、Snapdragon Soundは、シンプルなペアリングとシームレスな複数の接続で利用できるよう設計されている。
4日の発表では、Snapdragon Soundをスマートフォンに搭載する最初のモバイルメーカーとして小米科技(シャオミ)の名が挙がった。オーディオテクニカも、ヘッドセットでSnapdragon Soundをサポートする。Amazonは、「Amazon Music HD」サービスでSnapdragon Sound向けのプレイリストを発表した。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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