将来、「Pokemon GO」を公園でプレイしていたら、友達があなたを見つけて、一緒に遊びたいと言ってくるかもしれない。ただし、友達はどこかほかの場所にいて、ホログラムとしてあなたの前に姿を現す。友達と隣り合って遊ぶことになるが、友達が自分のスペースに来るのだろうか。それとも、自分が友達のスペースに行くのだろうか。そもそも、これは具体的にどんな風に機能するのだろうか。
Pokemon GOは2016年、現実世界のモバイル位置情報ゲームというアイデアを定義づけた。世界的な人気を博したことから、拡張現実(AR)の「キラーアプリ」と認識されるようになったのだ。開発元のNianticは、より没入的な体験を試す分野に進出している。具体的には、イマーシブシアター(没入型演劇)を手がける劇団Punchdrunkと提携したほか、未来のスマートメガネのコンセプトに関して、Qualcommとも協業している。また、Microsoftの新しい共同作業向けAR/仮想現実(VR)テレプレゼンス技術である「Microsoft Mesh」の初期のパートナーであること、そして、「HoloLens 2」を使用して、ヘッドセットを装着したユーザー同士でPokemon GOをARでプレイする方法を試していることも発表した。
ARヘッドセットは、テクノロジーと形而上学の両方の点でスマートフォンと異なる。Nianticの創設者で最高経営責任者(CEO)のJohn Hanke氏は、「Zoom」でのインタビューで、この取り組みが現時点では実験的であることを認めている。
「われわれが作る体験では、市場に複数のヘッドセットがあり、複数のプラットフォームが存在する世界を想定している。そして、われわれが作った体験を広範に提供したいと考えている」。Hanke氏はARと複合現実(MR)の来たるべき未来について、そう語った。「それらすべてを支配する1つのエコシステムが存在する段階にはまだ達していないと思う」(同氏)
Hanke氏はHoloLens 2について、体験を試す絶好の機会の1つと考えており、最終的にはほかのスマートメガネでそれらの体験が実現することになるかもしれない。「これはわれわれにとって、非常に早い段階でこのテクノロジーに参入して取り掛かれる素晴らしい機会だ」
NianticはすでにスマートフォンアプリでARと現実世界をマッピングして共有する体験を提供しているが、ヘッドセットで同じことをやるには、また違った感覚や操作が必要になってくることをHanke氏は認めている。「ハードウェア自体に制限があるので、MicrosoftはHoloLensを屋外であまり試していない」と同氏は言う。Nianticは、モバイル接続とGPSを利用するためにHoloLens 2をスマートフォンとペアリングして、スマートフォンが使われているような場所で使用し、テストを行っている。「スマートフォンを持ってスクリーン越しに世界を見るのもいいが、ヘッドセットを装着して、3mを超えるポケモンが自分の周りに現れるのは、本当に魔法のようだ」(同氏)
Microsoftの年次カンファレンス「Microsoft Ignite」で、Hanke氏はVRのアバターを通して壇上に登場した。MicrosoftのMR責任者であるAlex Kipman氏がその場にいたのだが、それからHanke氏はサンフランシスコの公園からリモートで登場し、Kipman氏のアバターがHanke氏のいる場所に姿を現した。その後、Pokemon GOがARでどのように見えるのかを伝える短いコンセプト動画が流された。
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