Qualcomm Technologiesは米国時間2月9日、最新の5G対応モデム「Snapdragon X65 5G Modem-RF System」を発表した。超高速で、用途はスマートフォンに限定されない。通信速度は下り最大10Gbpsで、このモデムを搭載したハイエンドデバイスは2021年中に登場する見込みだ。ハイエンドのスマートフォンのほか、PC、モバイルホットスポット、ロボット、固定無線アクセス、企業が構築するプライベート5Gネットワークなどに活用される可能性がある。
X65では速度が大幅に向上するだけでなく、バッテリー持続時間も改善する。Qualcommの前世代モデム「X60」より通信範囲が拡大し、遅延が減り、アプリケーションの反応性も向上するとみられる。ネットワーク容量も「膨大」になり、ネットワーク上でさらに多くのユーザーが、接続の安定した鮮明なビデオ通話で医師の診察を受けたり、ストリーミングゲームでライバルと対戦したりできるようになる。
X60モデムは、サムスンの「Galaxy S21」などのスマートフォンに搭載されるようになったばかりで、5Gネットワークでの通信速度は下り最大7.5Gbps、上り最大3Gbpsだ。ただしX60は、比較的低速だが安定性の高いサブ6GHzネットワークと、比較的高速だが通信がより不安定なミリ波(mmWave)帯のキャリアアグリゲーションをサポートしており、全体的なパフォーマンスが向上するほか、平均速度を上げるのに役立つ。
10Gbpsという速度は、現在使われている大多数のモバイルアプリには不要だが、工場や家庭の固定無線アクセスには有用となり得る。有線接続の現時点での最速は約1Gbpsだが、10GbpsのX65はその10倍高速だ。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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