ビデオ会議ツール「Around」をミーティングで使ってみた--ZoomやTeamsと何が違う? - (page 2)

オンラインミーティングでAroundを使ってみた

 さっそくAroundを使ってみることにした。当初は招待制だったが、いまは登録すれば無料で利用できる。Aroundのウェブサイトから登録し、ソフトをダウンロードする。現在は、macOS Mojave10.14、またはWindows10に対応しており、今後Linuxにも対応予定。Google Chromeでの利用も可能だ。

 起動すると小さなウィンドウが開く。これがホーム画面となる。ここからミーティングの場所となる「room」の起動や、ミーティングへの参加、設定の変更などができる。roomへの案内は、参加者にURLをシェアして呼びかける。よくミーティングするメンバーがいる場合は、グループを作っておけばクリックするだけで開催できる。Slackを使ってroomを立ち上げ、呼びかけることもできる。

ホーム画面。クリックするだけでroomを起動できる
ホーム画面。クリックするだけでroomを起動できる

 roomはホーム画面と別のウィンドウが開く。参加者が入室すると待機状態となり、許可されると入室できる。マウスカーソルを置くと黒背景とメニューが表示され、Floting ModeやCampfire Modeにできる。

主催者が許可すると参加できる
主催者が許可すると参加できる

 Zoomなどの会議ツールにはないポイントとして、共同作業のための機能が提供されている点も挙げられる。「Notes」では一斉に同じ文書を更新でき、編集中のユーザー名も表示される。roomを閉じると主催者に自動でNotesの内容がメールで送られてくるため、議事録として利用すると良いだろう。

「Notes」は共同編集できる。太字や箇条書きなど装飾も可能
「Notes」は共同編集できる。太字や箇条書きなど装飾も可能

 「Image Sharing」では、同じ画像を全員で見ることができる。ドラッグアンドドロップ、もしくはクリップボードからの貼り付けが可能。参加者がダウンロードすることもできる。

 また、相手の画面を操作できる「Screen Sharing」機能もある。テストではWindowsとMacが混在する環境だったが、実際に他人のPCのマウスカーソルを動かすことができた。しかし、また挙動が不安定で、日本語を打つなどの操作は難しく、PCへの負荷も高いようだった。この点については今後改善されていくだろう。

画面を操作される側が共有を許可すると、他者からの操作が可能になる
画面を操作される側が共有を許可すると、他者からの操作が可能になる

 一通り使ってみて、Aroundはこれまでのビデオ会議ツールの概念をリセットし、オンラインミーティングで必要な機能を一から考え直したサービスだと感じた。必要なことは、参加者の表情が最低限わかること、クリアな音声、共同作業ツールだ。一方、参加者の背景は不要であるし、画面を占有することはストレスでしかない。

 この設計思想に基づいた結果、Aroundはビジネスでも活躍する機能を持ち、プライベートでも負担なく会話を楽しめるサービスとなっている。ただし、ポップなデザインゆえに、堅いビジネスシーンにはそぐわない面もある。まずはグループワークや仲間との雑談で試してみてはいかがだろうか。

CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)

-PR-企画広告

企画広告一覧

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]