リコーは2月2日、ビジネスパーソンを中心とした個人ユーザー向けに、オンライン会議の情報(テキスト・音声・画面キャプチャ)をまるごと記録し、可視化できるクラウドサービス「toruno(トルノ)β版」のテスト販売を開始したと発表した。
同社では、2020年10月から利用者限定で「torunoβ版」の無償モニター版を提供し、検証を重ねてきたという。今回、ユーザーから一定の評価が得られたため、3時間まで会議を記録できる無料プランと、時間制限なく利用できる有料プランを用意し、テスト販売を開始する。
有料プランは、月額1500円。10時間分の会議が記録でき、10時間を超えた場合は2円/分の従量制。決済方法はクレジットカードのみだ。
torunoβ版は、Windows上で動作する記録用のアプリケーションと、記録した会議を管理・閲覧するためのWebアプリケーションで構成。記録用のアプリケーションは、PC上で動作するさまざまなオンライン会議ツール(Microsoft Teams、Skype、Zoom、Google Meet、WebExで記録可能なことを確認)に対応するのが特徴で、連携するための面倒な設定もなく、導入ユーザーは常駐するデスクトップアプリからいつでも手軽に記録を開始できる。
また、会議画面のキャプチャは、デスクトップ画面全体もしくは、個別のアプリケーションのウィンドウを指定して記録が可能となっている。
記録した会議データはクラウド上にアップロードされ、ウェブブラウザを利用して確認できる。なお、アップロードした会議データは、URLをメールやチャットで送付することで共有が可能(閲覧には会員登録が必要)。
加えて、記録した会議の音声を音声データ(MP3形式)、文字起こししたデータをテキストデータ(txt形式)、さらには画像データ(JPEG形式)としてダウンロードもできる。
再生時には、会議中の重要な発言をブックマークして頭出し再生可能。音声の再生スピードを0.5倍〜2.0倍速に変更できるほか、5秒、30秒の再生位置ジャンプ機能も利用できる。
同社によると、同サービスは同社グループの新規事業創出に向けた取り組みであるアクセラレータープログラム「TRIBUS」から生まれた、聴覚障がい者向けの自動文字起こしソリューションから派生。オンライン会議というビジネス用途での利用を想定し、誕生した新たなサービスになるという。
今後は、ビジネスパーソンをターゲットとした個人ユーザーだけでなく、さらなるニーズの探索に取り組み、音声認識精度の向上や新機能の追加を図りながら、法人向けサービスとしての展開も視野に入れて開発を進めるとしている。
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