自動運転関連の新興企業Aurora Innovationは米国時間2月9日、トヨタ自動車およびデンソーとの提携を発表した。Googleの自動運転車部門(現Waymo)出身のChris Urmson氏らが立ち上げたAuroraは、2020年12月にUberの自動運転関連部門を買収すると発表。今回の提携を通じて、トヨタ、デンソーとともに、この新しい技術のさらなる開発と商用化を目指すとしている。
Auroraは自動運転プラットフォーム、具体的にはレベル4またはレベル5の自動運転を可能にする中核的なハードウェアとソフトウェアを開発している。レベル4またはレベル5とは、ほぼすべての状況において基本的に自律的に走行できるレベルを指す。Auroraは、この技術を完成させて自動車メーカー各社に供給する計画で、同技術を採用するメーカー各社は研究開発などの投資を抑えることが可能になる。
Auroraは、同社の自動運転システム「Aurora Driver」を搭載する最初の車両を2021年中に実現し、テストを開始しようとしている。この点に関して、同社はトヨタのミニバン「シエナ」(広々とした車内空間と高い燃費性能を備える)と搭載車両として選択している。
Auroraはトヨタとデンソー以外にも、すでに数多くの自動車メーカーと提携している。約1年半前には、現代自動車(ヒュンダイ)と起亜自動車(キア)がAuroraに出資。ヒュンダイはそれ以前からAuroraと提携していた。またVolkswagenもAuroraと提携していたことがある。さらに最近では、大型トラックメーカーのPaccarとも、自動運転の大型トラックの開発に向けて提携している。
Auroraは、トヨタ、デンソーと手を組むことにより、デンソーの量産と設計に関するノウハウ、そしてトヨタの持つ一流の名声を自動車の世界で利用できるようになる。また、今後数年間のうちに、車両が配車サービス向けに量産されるようになれば、融資、保険、メンテナンスの面においても高い能力を持つトヨタから、メリットを受けることになるだろう。
「トヨタは、比類ないレガシー、エンジニアリングの専門知識、リーダーシップ、高い品質と信頼性を備えた手ごろな価格の車両を提供する能力を兼ね備えている」と、Auroraの最高経営責任者(CEO)を務めるUrmson氏は発表の中で述べている。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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