Holmesは「世の中から紛争裁判をなくす」という志のもと、契約の本質的な課題解決を通して、権利義務が自然と実現される未来を目指している。そして「ホームズクラウド」は、最適な契約プロセスの構築と契約管理を実現する、国内初の契約マネジメント(Contract Lifecycle Management, CLM)システムである。
ホームズクラウドによって、クラウド上での電子契約に加え、契約書作成・レビュー・承認・締結・更新・管理といった、契約にまつわるあらゆる業務を集約し、契約業務の効率化を実現することが可能となる。
新型コロナウイルスの拡大をきっかけに広がったテレワークの推進により、企業の契約業務に関する課題も浮き彫りになった。
Holmesが2020年4月に実施した「テレワーク時の契約業務に関する実態調査」(※1)において、テレワークだと「不便である」と感じた主な契約関連業務は、1.契約内容の条件交渉・コミュニケーションに時間がかかる(53.2%)、2.契約書のサイン・押印に手間・時間がかかる(39.8%)、3.社内外の承認に待ち時間がかかる(36.6%)との結果が得られた。
また、契約業務にかかる時間について、33.8%の人が、テレワーク実施前と比べて増えたと回答。うち約半数(49.5%)が、「案件数は増えていないが1案件あたりに要する時間が増えている」と答えており、テレワークによって、契約業務の非効率が発生していることが明らかになった。
これらの結果からも、契約領域においては、ハンコのデジタル化に加えて、条件交渉やコミュニケーションをリモートで円滑に行うための環境設計や、確認や承認フローの構築など、契約にまつわるプロセス設計を含めた課題解決への取り組みが必要であることが伺える。
このように、2020年は契約業務の課題が浮き彫りになった年であった。
(※1)Holmes(2020)「テレワーク時の契約業務に関する実態調査」
https://www.holmescloud.com/news/press-release/2535/
2020年は「脱ハンコ」が注目ワードとなり、ハンコがなくなれば契約に関する課題が解決するような論調も一部であった。しかし、上記で述べたとおり、ハンコをなくすだけでは、本質的な契約課題は解決しない。以下で本質的な契約課題について整理していく。
まず契約業務は、以下の3つの領域から成り立っている。
1.適切な締結
作成・交渉・レビュー・承認・締結などのプロセスを経て、契約を発生させる。
2.適切な履行
発生した契約に定められた権利を実行する、または義務を果たす。
3.適切な契約管理
契約書の文書管理や権利義務の管理に加え、発生した契約が現在どのような状態にあるかのステータス管理を含む。
押印のプロセスは「1.適切な締結」の最後の部分にあたる。つまり、ハンコをなくすだけでは、適切な締結を実現するための一部の課題解決にしか寄与しない。ハンコがなくなったとしても、他の多くの契約プロセス・領域で生じる課題は残ったままなのである。
では、契約業務の本質的な課題とは何か。Holmesが考える契約の3つの領域共通の課題は、以下の3つである。
1.複数部署が関わり、関係者が多い
たとえば、契約の締結は事業部が行い、契約内容は法務部のチェックを受け、支払い処理は経理部が対応するなど、契約業務には多くの部署が関わり、多くのステークホルダーが関与する。
2.多くの工程が発生し、煩雑になりやすい
一度でも契約業務に関わったことがある方は想像できると思うが、契約業務は、契約書作成・交渉・レビュー・承認・締結・契約書の送付・契約書のファイリングなど、関連業務を含めると、多くの工程が発生し、抜け漏れやトラブルが発生しやすい。
3.契約に関する情報が可視化されていないため属人的になりやすい
従来の紙をベースとした契約管理や、オンラインストレージを活用した電子契約管理では、契約に関する全ての情報を可視化することは難しい。現状のステータス管理や、メールでやり取りされた合意形成の背景など、契約書に記載されていない関連情報の把握が困難な場合も多い。そのため業務が属人化しやすく、ミスの発生や引継ぎ時の手間が生じやすい。
そして、これら3つの本質的な契約の課題によって、「契約関連情報・契約プロセスが可視化できていない」「法務業務が非効率で時間がかかる」といった現場の困りごとが生じている。
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