「Parler」停止でネットの闇に潜る陰謀論 - (page 2)

Queenie Wong (CNET News) 翻訳校正: 編集部2021年01月19日 17時30分
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 Facebookの代替SNSの1つWimkinでは、1月20日にワシントンを襲撃する「Million Militia March」に関する情報が回覧されている。Twitterでは、Trump氏支持者に向かって19日に「武器を持って」ワシントンDCに戻るよう呼び掛けるParlerの投稿とされるスクリーンショットがシェアされた。

 非営利の研究グループAdvance Democracyによると、1月9日から10日にかけて、QAnon関連の570のTwitterアカウントが、「就任式」と「第20条」(訳注:大統領の任期について取り決めた米合衆国憲法修正第20条を指す)という言葉の両方あるいはいずれかを含む、およそ890件のツイートを投稿したという。QAnonはTrump氏とその支持者に対抗する「ディープステート(影の国家)」による陰謀の存在を根拠なく主張している。Advance Democracyは先頃、6日の抗議運動に参加するようTrump氏支持者に呼び掛けるSNS投稿を発見していたが、12日に発表した別のレポートでは、17日に関連する似たような大量動員活動の情報はSNS上で見つからなかったとしている。

 銃推進派のFacebookグループ「Delaware Citizens for the Second Amendment」は、1月20日にデラウェアで「Ashli Babbitt氏を悼む」行進を行うと宣伝した。Babbitt氏は35歳の空軍退役軍人で、連邦議会議事堂内で議会警察に撃たれて亡くなった。このグループのある投稿は、メンバーに向かって「武装して、怒りとともに」行進に参加するよう呼び掛けた。この投稿の後には、行進の主催者は暴力や破壊を望んでいないという投稿もあった。

 だが、暴力の可能性は、FacebookとTwitterを含むSNSが、選挙は不正だったというTrump氏の根拠のない主張を締め出すきっかけになった。Twitterは8日にTrump氏のアカウントを永久凍結した際、その理由として17日の連邦議会と州の議事堂への攻撃の可能性に言及した。

 Facebookは11日、「stop the steal(盗みを阻止しろ)」というフレーズを含むコンテンツをプラットフォームから削除すると発表した。このフレーズは、Trump氏支持者が根拠のない不正選挙の存在を主張する際に使うものだ。FacebookはTrump氏のFacebookとInstagramの公式アカウントも無期限で凍結した。CNNは13日、Trump氏のアドバイザーの1人が、過激派に人気のあるGabなどのSNSに同氏を参加させないようにしていると報じた。

 ワシントン大学のMoran氏は次のように語った。「新たなプラットフォームが過激派の安全な避難所になるのは気がかりだ。こうしたプラットフォームではコンテンツの精査も警告もないことが多いため、過激派のイデオロギーが先鋭化するおそれがあるからだ。とはいえ、TwitterやFacebookから過激派のアカウントを削除すれば彼らの酸素を断つことになり、新たなフォロワーを大量に引き寄せないようにして、大規模な先鋭化を防げる」

 Facebookに厳しい批評家たちのあるグループは12日、Facebookに対し、Trump氏のアカウントを永久凍結し、暴力を扇動する「stop the steal」というフレーズを削除するとともに、暴力を扇動したと特定された公人や世界の指導者を独立した第三者機関が監視できるようにし、ポリシーの実施に関するより詳細な情報を公開するよう求めた。以前Facebookで選挙の公正さを守る部門のトップを務めたYael Eisenstat氏はHarvard Business Reviewで、IT企業は誤った情報と「極端なレトリック」の増幅に関して責任を負う必要があると語った。批判的なグループはまた、Facebookの広告主、株主、従業員に対し、Mark Zuckerberg氏の最高経営責任者(CEO)解任を呼び掛けた。

 主要なSNSが選挙に関する虚偽情報や暴力奨励を締め出す中、ユーザーの一部はTelegramなど別のプラットフォームに移行している。モバイル関連の調査会社Sensor Towerによると、世界でのTelegramアプリのインストール数は1月6日~11日におよそ1180万件で、12月31日~1月5日のおよそ600万件から97%増(約2倍)となった。Telegramは12日、過去72時間で2500万人が加わり、アクティブユーザー数は5億人を超えたと自社アプリ内で発表した。

 Telegram内のグループチャットで、ユーザーたちは銃についての情報を共有し、人種差別的な発言を撒き散らし、IT大手企業とNancy Pelosi下院議長を批判している。あるユーザーはTrump氏が「専制政治に反撃した善良な愛国者を否定した」と述べ、別のユーザーは「QはBidenを斬首しTrumpを最高指導者として復活させるだろう」と述べた。「Q」はおそらQAnonを指すのだろう。

 米ユダヤ人団体The Anti-Defamation League(ADL、名誉毀損防止連盟)は、将来の計画について投稿した白人至上主義者のTelegramチャンネルを見つけたとし、そのスクリーンショットを公開した。そのメッセージは、「米大統領就任式は1月20日であることを思い出せ。Trump氏支持者やその他の民族主義者が再び議会議事堂に集結する日だ」というものだ。

 ADLのCEO、Jonathan Greenblatt氏は12日の記者会見で、陰謀論や虚偽情報は今後もFacebook上に現れるだろうが、Trump氏支持者、QAnon、白人至上主義者らがウェブ上に拡散する中、言動を追跡するのはより困難になると語った。

 「これらのグループは、暗号化されたプラットフォームに主な活動の場を移すことで、より追跡しにくいインターネットとSNSの暗闇に潜伏しつつある」(Greenblatt氏)

この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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