Intelは米国時間1月11日、「CES 2021」で主力ノートPC向け次世代チップ(コード名「Alder Lake」)のデモを行った。同社によると、高いパフォーマンスと電力効率を実現しているという。出荷時期は2021年下半期を予定している。
IntelのクライアントコンピューティンググループのエグゼクティブバイスプレジデントGreg Bryant氏は、オンライン記者会見の中で、Alder Lakeで「Windows」を動作させる短いデモを実施した。Intelはこのチップに関して詳細をほとんど明らかにしなかったものの、稼働している様子を披露することは、このチップとその製造プロセスが成熟していることをアピールする重要なステップとなるだろう。近年製造の問題で苦しんできたIntelにとって、こうしたデモでチップへの自信を示すことはこれまで以上に重要になっている。
Alder Lakeは、2019年の「Ice Lake」や2020年の「Tiger Lake」といった先代とは大きく異なる状況の中で登場することになる。Appleは「Mac」製品群でIntel製チップを採用せず、自社製プロセッサー「M」シリーズを搭載する方向に舵を切った。まず、新型「MacBook Air」や13インチの「MacBook Pro」に「M1」を搭載した。これらは、ノートPCのパフォーマンスとパワーなどで期待が高まっている。Windowsを実行させることはできないが、Appleの熱心なファンにアピールし、Windows搭載PCのユーザーを引きつける可能性もある。
Bryant氏はAlder Lakeについて、「高性能と高効率のコアを1つの製品に統合している」とし、「よりスマートで高速、効率的な現実世界のコンピュート利用を実現する先導的なデスクトップ、モバイルプロセッサーのベースとなる」と述べた。
またIntelは、複数の新プロセッサーについて発表した。超薄型ゲーム用ノートPC向けの新たな第11世代「H」シリーズプロセッサーは、2021年上半期に主要メーカー各社からリリースされる複数の製品に搭載される予定だ。コスト重視の教育市場向けノートPC用には、「Pentium Silver」と「Celeron」プロセッサー「N」シリーズの新製品も登場する。これらのプロセッサーはインテルの10nmアーキテクチャーで設計されている。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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