米国の38の州との地域の超党派連合は米国時間12月17日、Googleが一般的な検索の市場を独占しているとして、反トラスト法違反の疑いで同社を提訴した。この市場は、同社の消費者向けテクノロジー事業の中心だ。わずか数カ月の間に、Googleに対する訴訟はこれで3件目となり、同社の市場支配力をめぐる、Googleと州司法長官および米司法省との間の争いはますます過熱している。
今回の訴訟は、Googleが検索結果の表示で競合サービスよりも自社サービスを優遇し、競合他社を阻害したとして訴えている。訴状には、Googleがその支配力を行使して、ウェブブラウザーやスマートフォンだけでなく、スマートスピーカーやコネクテッドカーなどの新しい技術においても、同社の音声アシスタント機能を通じて、デフォルト検索エンジンとなっているとも記されている。
「世界最大規模の企業の1つであるGoogleは、競争を抑制することによって自社の一般検索サービスと検索関連広告における独占的地位を確保および強化するための行動を、組織的に実行してきた。インターネットへのゲートウェイとして、Googleは他の企業が消費者にアクセスする能力を体系的に低下させていた」と訴状には記されている。
同社に対する調査を主導したのはコロラド州とネブラスカ州で、州連合にはこのほかアリゾナ州、アイオワ州、ノースカロライナ州、テネシー州、ユタ州などが含まれる。この連合は今回の訴訟を、米司法省が10月に提起した画期的な訴訟に統合することを検討している。これにより、Googleに対する歴史的な訴訟として既に認知されている10月の訴訟が、さらに重みを増す可能性がある。
Googleは、17日の提訴を受けて公開したブログ記事で、ユーザーが同社の検索結果を気に入らなければ「わずかワンクリック」で他社のサービスを利用できるとして、訴訟で求められているようにGoogle検索を変更することは検索結果の質を低下させ、Googleを通じて消費者とつながっている小売店や飲食店などにとって不利益になると主張した。
「大企業に監視の目を向けるのは重要なことだと認識しており、疑問に答え、問題に対処する準備はできている。しかし、この訴訟は米国人から有用な情報を奪い、顧客と直接つながるための企業の能力を損なう形で、検索を再設計することを求めている」(Google)
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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