テキサス州のKen Paxton司法長官を中心とする10州は米国時間12月16日、広告技術をめぐる反競争的な慣行があったとして、Googleを反トラスト法違反で提訴した。
訴状ではGoogleに対し、同社がデジタル広告の入札システムを運営する中で、「反競争的な行為、排他的な慣行、誤解を与える虚偽表示」によって競合他社を阻害していると批判している。また、FacebookはGoogleの「共謀者」であり、広告の入札を操作するために両社が違法な合意を結んだと指摘している。
Googleのオンライン広告事業は、同社ビジネスの土台であり、1600億ドル(約16兆5500億円)に上る年間売上高の大部分を占めている。同社が批判されているのは、広告の売り手と買い手をつなぐ複雑なシステムのすべての段階を保有しているためだ。そのプロセスにより、Googleは市場における不公平な優位性を得ていると競合企業らは述べている。同社は、広告関連の機能の大部分を、買収によって手に入れている。例えば2008年には、広告技術企業であるDoubleClickを買収している。
原告はテキサス州のほか、アーカンソー、アイダホ、インディアナ、ケンタッキー、ミシシッピー、ミズーリ、ノースダコタ、サウスダコタ、ユタの各州。
Googleは16日、反競争的行為について否定した。「広告技術に関するPaxton司法長官の主張には根拠がなく、あらゆる事実があるにもかかわらず同氏は実行した。当社は企業を支援し消費者を利する最先端の広告技術サービスに投資してきた」と同社の広報担当者は述べ、「同氏の事実無根の主張に対し、裁判で断固として自社を弁護する」とした。
Googleに対しては、反トラスト法関連のさらなる調査が実施される可能性がある。複数の州が17日にも別件で同社を共同で提訴するとされている。こちらは、同社による検索結果の取り扱いと、それが競合他社を阻害する可能性に主眼を置いている。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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