三井不動産は12月3日、法人向けシェアオフィス「ワークスタイリング」に個室特化型の「ワークスタイリングSOLO(ソロ)」を提供開始すると発表した。ビルインタイプに加え、トレーラーハウスを用いたモビリティタイプも用意する。提供開始は12月8日。首都圏の郊外エリアを中心に2020年度中に13拠点を用意する。利用料は10分280円で1時間1680円。法人契約している会社の従業員のみが対象になる。
ワークスタイリングは、2017年4月にサービスをスタート。1カ月、1席単位でさまざまな目的に利用できる法人向けサービスオフィスの「ワークスタイリング FLEX(フレックス)」と全国約100拠点を10分単位で使える法人向け多拠点型サテライトオフィスの「ワークスタイリング SHARE(シェア)」の2つを展開している。現在、会員企業は約600社、登録会員数は15万人を超えているという。
働き方改革の推進とともに、2020年は新型コロナ感染拡大防止を受け、テレワークが急増。「突然、在宅勤務になってしまった人も多いと思うが、その中で、自宅近くに個室で働ける場所は意外に少ないという課題も見えてきた。事実、ワークスタイリングで提供している1人用個室の総利用時間は1年前の3倍にまで跳ね上がっている」と、三井不動産 ビルディング本部ワークスタイル推進部長の山村知秀氏は現状を説明する。
こうした課題を解決するために生み出されたワークスタイリングSOLOは、全席ウェブ会議対応の1人用個室として提供。天井までの間仕切りを設置し、音環境やプライバシーに配慮する。入室時はQRコードを用いるが、エントランスに設置したタブレットでコンシェルジュとオンラインで通話ができ、ホスピタリティも確保する。室内にはPCモニターを設置し、一時外出などは各部屋に備えたカードキーを利用。セキュリティカメラをつけているほか、緊急時は警備員が駆け付ける。
新型コロナ感染拡大防止として、入館時の検温、手指消毒、マスク着用の確認をするほか、除菌清掃の実施、除菌対策備品の完備、紫外線を用いた空気環境対策装置の導入などの対策を施す。
自宅近くというニーズに応えるため、中野、荻窪、自由が丘、三軒茶屋、下北沢、府中、登戸、新百合ヶ丘、センター北、戸塚、藤沢、浦和、本八幡にビルインタイプ、豊洲、柏の葉、南大沢にモビリティタイプを展開する。
モビリティタイプは「ららぽーと」と「三井アウトレットパーク」といった商業施設内での設置を予定。設備などはビルインタイプと同様で、オンラインコンシェルジュも提供する。三井不動産 ビルディング本部ワークスタイル推進部統括の安藤佑治氏は「働く場所に対するニーズは多岐に渡り、エリアも広がっている。ビルのあるところに限らず働くシーンを提供したい。より早くお客様にワークスペースを届けるため、モビリティタイプを展開する」と説明した。
三井不動産では、ワークスタイリングSOLOを2020年度13拠点、2021年に30拠点まで拡大する予定。ワークスタイリング全体では、12月4日時点で91拠点を数え、2020年度末までに100拠点を超える。
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