Appleは新型「iPhone 12」を「Ceramic Shield」(セラミックシールド)と呼ばれる全く新しいタイプのガラスで覆っている。同社によると、Ceramic Shieldはこれまでにスマートフォンで使われたガラスの中で最も頑丈だという。
そこで米CNETは2台のiPhone 12を使い、引っかきや落下のテストを実行した。その結果、この新しいガラスが極めて頑丈であることが分かった。
Ceramic Shieldで覆われているのは、iPhone 12の前面(スクリーン)のみ。背面は2019年の「iPhone 11」と同じガラスで覆われている。このガラスについても、Appleは業界で最も頑丈だとしている。どちらのタイプのガラスもCorning製だ。
ガラスだけでなく、このスマートフォンのデザインも落下耐性に寄与するかもしれない。以前のモデルでは、ガラスの縁が湾曲していたことで、ガラスの露出する面積が若干多くなっていたのに対し、iPhone 12のガラスはメタルフレームと水平になっている。
iPhone 12の4種類のモデル(「iPhone 12 mini」、iPhone 12、「iPhone 12 Pro」「iPhone 12 Pro Max」)はすべて、スクリーンがCeramic Shieldで覆われており、背面には同じタイプのガラスが使われている。素材が異なるのは、フレームだけだ。2つのProモデルではステンレススチールが採用されているのに対し、miniと12はアルミニウムのフレームだ。フレームの強度は素材によって異なるかもしれないが、ガラスの保護性能はすべてのモデルで同じなはずだ。今回のテストでは、「iPhone 12」のブルーモデルとグリーンモデルを使用した。
最初のテストでは、iPhone 12を小さな化粧ポーチに入れた。このポーチには、キーホルダー付きの鍵、25セント硬貨を数枚、金属製のペンなど、スマートフォンに傷をつけがちなものも一緒に入れておいた。ハンドバッグやポケットに入れて数週間、中で揺さぶられた状態を再現するため、iPhone 12が入ったポーチを約30秒間激しく揺すってみた。
本体を布で拭いた後、確認してみたところ、ガラスやフレームに傷は全くついていなかった。
次は、スクリーンを大理石のテーブルやキッチンカウンター、バスルームの床などの硬い表面の上で滑らせてしまったらどうなるのかを確認した。表面が少し粗く加工されているセラミックタイルの上で、iPhone 12を左右に10回滑らすように動かした。最初はスクリーンを下にして、次は背面を下にした。
スクリーンにはタイルの破片が少し付着していたが、それを取り除いた後は、肉眼ではガラスの損傷は見つけられなかった。背面の方のテストは、やや難航した。カメラモジュールが少し突き出ており、背面を下にした状態で本体を平らに置くことができなかったので、角度を付けて、何度かタイルの上で動かしてみた。ガラスは損傷を受けなかったが、2つあるカメラの下の方のレンズを囲むフレームのメタリックペイントが一部剥がれ落ちた。それはほとんど目立たず、レンズ自体はまだ新品同様の状態だった。次に、カメラモジュールがタイルの縁からはみ出るようにして、もう一度テストした。背面を綿密に調べたところ、ようやく2つの微細な傷を見つけることができた。1つはシルバーのAppleロゴに、もう1つはその少し下の青いガラス面にあった。どちらも細い髪の毛1本分よりも細いくらいで、長さは6mmくらいだった。
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