約2mというのは、Parker記者がはしごを使わずに落とすことのできるほぼ最高の高さだ。
スクリーンの左上隅、つまりカメラモジュールとは逆の部分が最初に地面に当たり、次に右側、また左の順に当たった。最終的に、背面が下、スクリーンが上の状態になった。最もへこみが目立ったのは、最初に地面にぶつかった本体上部で、スクリーンとメタルフレームの境界部分にひびが入っているように見えた。だが、指でこすってみると、フレームの剥がれた金属の粉であることが分かった。ガラスは依然として完璧な状態だった。
スクリーンがまだ持ちこたえているので、はしごを使って、さらに高い約2.7mから落としてみることにした。2階のバルコニーからスマートフォンをうっかり落としてしまったなどの場合を除けば、これも現実的なテストではないが、スクリーンにどこまでの耐久性があるのか確認することが狙いだ。
この高さからの落下テストでは、着地を制御するのがさらに難しくなった。Parker記者はスクリーン面が平らに着地するように落とそうと試みたが、iPhone 12自体がまるで意志を持っているかのように、先ほどの約2mの落下テストのときとほぼ同じように着地した。スクリーンの右上隅が最初に地面に当たった後、左側が当たって跳ね返り、スクリーンが上の状態で着地した。
フレームの右上隅のへこみは深くなったが、スクリーン自体はまたしても無事だった。
スクリーンが下になった状態で着地することを期待して、同じ高さからの落下テストをもう2回繰り返したが、カメラ部分が重たいので、特にこれだけの高さからだと、そのように着地させるのは至難の業だ。最後の落下テストで、iPhone 12はようやくスクリーンが下になった状態で着地したが、それも、玄関前の段差部分の側面に当たって跳ね返ったからだ。フレームはさらにいくつかでこぼこやかすれができたが、約2.7mからの落下テストを3回連続で実施した後も、スクリーンは新品同様に見えた。さらに落差を増やすには、屋根に上るか、シザーリフトでも借りなければならなかったが、そこまで用意していなかったので、ここでやめることにした。
このテストは科学的なものではないため、われわれはiPhone 12のスクリーンが市場のあらゆるスマートフォンのものより頑丈だとは言い切れない。しかし、今回使用したiPhone 12が、信じがたいほど衝撃や引っかきに強かったことは断言できる。
とはいえ、iPhone 12の背面は、前面ほど際立って優れた落下耐性は備えていないようだ。それに画面の修理にはお金がかかるため、ケースに入れて使った方がいいだろう。
Appleは米CNETの取材に対し、「iPhone 12とiPhone 12 Proは、iPhoneの耐久性がこれまでで最も大きく向上したことを示している(中略)iPhone 12の各モデルは現実世界での厳しいテストを受けており、頑丈に設計されているが、壊れないわけではない。iPhoneを落としたり傷つけたりするのが心配な場合は、iPhoneを保護するために提供されている多くの美しいケースの1つを使うことをお勧めする」とコメントした。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)