「ラブライブ!サンシャイン!!」Aqoursオンラインライブで見た“喜びを分かち合うステージ” - (page 2)

 幕間の映像では、これまでのナンバリングライブを振り返るダイジェスト映像も上映。Aqoursとしての始まりでもある1stライブ。初のドームライブを実現した2ndライブツアー、TVアニメを再現する伊波さんのアクロバティックなパフォーマンスに沸いた3rdライブツアー。ついにたどり着いた東京ドーム、そしてTVアニメを超えた9人での「想いよひとつになれ」に盛り上がった4thライブ。メットライフドームに“9色の虹”が一面に広がった5thライブ。それらの映像が流れるたびに、SNSのコメントでも思い出に浸るさまざまなコメントが見受けられた。また、6thライブツアーのテーマ楽曲のここで披露された。

 そしてAqours9人によるステージとなり、6thライブツアーのテーマソング「Fantastic Departure!」を披露。ロゴにもあしらわれていたクジラ“ポエポエ”のセットが用意され、その背中に乗ってパフォーマンス。青を基調とした衣装や青のライトによる演出と、海を感じさせるようなステージとなっていた。

「Fantastic Departure!」
「Fantastic Departure!」

 「Deep Resonance」では、センターである善子……“堕天使ヨハネ”がしっくりくるような楽曲で、小林さんが腕を振ると魔法陣が描かれるといった演出も。「Aqours Pirates Desire」は、9人が旗を持って歌ったほか、斉藤さんがひとり大きな旗を手にフラッグパフォーマンスを行う一幕も。そして「Wake up, Challenger!!」では、スマートフォン向けゲームアプリ「ラブライブ!スクールアイドルフェスティバルALL STARS」(スクスタ)のライブMVをバックに、ラブライブ!シリーズにおけるライブステージの特徴である、振り付けを再現したシンクロパフォーマンスを披露した。

「Deep Resonance」
「Deep Resonance」
「Aqours Pirates Desire」
「Aqours Pirates Desire」

 1stシングルの「君のこころは輝いてるかい?」では、曲が始まる前から9人の円の中に視聴者がいるようなカメラ位置で語りかけ、曲が始まるとぐるっとひとりひとりを映し出す。さらにその円が解け客席に向けたフォーメーションに移行する間も、そのカメラ視点が少しの間継続され、ステージ後方からAqoursの背中を見るという、配信ライブならではのカメラアングルで楽しめるものに。振り付けも一部にアレンジが加えられていたようで、新鮮な気持ちで見ることができたほか、曲の終わりでも、ひとりずつ横からフレームインするという、アニメPVを再現する映像となっていた。

「君のこころは輝いてるかい?」
「君のこころは輝いてるかい?」

 コメントでのアンコールを経て歌った「JIMO-AI Dash」では、ユーロビート調の楽曲で、パラパラの振り付けが取り入れられてた楽曲で、視聴者に向けてさらに盛り上げを図っていた。そして、締めくくりの曲としてTVアニメ第1期のオープニング曲である「青空Jumping Heart」を披露した。

「JIMO-AI Dash」
「JIMO-AI Dash」
「青空Jumping Heart」
「青空Jumping Heart」

 2日目となる11日は、基本的に同じ流れで進行。「Wake up, Challenger!!」に代わり「Dance with Minotaurus」が歌われ、締めくくりの曲として「青空Jumping Heart」に代わり、TVアニメ第2期のオープニング曲である「未来の僕らは知ってるよ」を披露。そしてこの日は歌い終わると、会場にはARによる花火も打ち上げられ、遅れて来た夏を感じさせるものとなっていた。

 伊波さんは2日目の挨拶のなかで、「Aqoursとして、今年は悔しい思いをしました」としつつも、今回のLOST WORLDが1stオンラインライブと言えるものとして、新たな試みができたと前向きに語り「Aqoursらしく、これからも全力で、この9人で走っていきます」と、さらなる飛躍を誓っていた。

 ライブ初披露曲をメインとして、おそらくユニットライブツアーと6thライブツアーでやりたかったことを濃縮して詰め込んだものと思える内容となっており、両日ともに13曲で約2時間と、これまでのナンバリングライブに比べるとコンパクトなものとなっていたが、それ以上にあっという間と感じられるほど魅了されるステージとなっていた。

 1日目のトークのなかでは、無観客であったことでの景色の違いや寂しさも話題になっていたなかで、小宮さんが「それ以上に、Aqoursの9人でライブができたことが嬉しすぎる」と語ると、それに全員が同意していたことを象徴するように、ライブができることの喜びと楽しさが伝わるようなパフォーマンスとなっており、表情が見えやすいオンラインライブだからこそ、それがより伝わるものとなっていた。と同時に、SNSのコメントでも楽曲が披露されるたびに待ち望んでいたことや、披露されたことに喜ぶ投稿も見受けられた。筆者個人としても、お気に入りのメンバーが国木田花丸であり、AZALEAのステージが実現したことは素直に嬉しいと感じたところ。オンラインという環境でもお互いにライブができたこと、それを見ることができたことの喜びを分かち合うステージという印象を持った。

 また、ラブライブ!サンシャイン!!とAqoursの展開はライブイベントがすべてではないものの、ユニットライブツアーの中断でどこか止まった感のある“航海”がまた動き始めたと思えるものとなっており、締めくくりの曲としてTVアニメのオープニングが歌われたこともあり、ここから始まるということをより感じられた次第だ。

 今後の展開についても公開された。スクウェア・エニックスからリリースされているアーケードゲーム「ラブライブ!スクールアイドルフェスティバル ~after school ACTIVITY~」(スクフェスAC)をテーマとした、PS4用リズムアクションゲーム「ラブライブ!スクールアイドルフェスティバル ~after school ACTIVITY~ わいわい!Home Meeting!!」の制作を発表した。

 「ラブライブ!サンシャイン!! 5周年展示会 -Pieces of Aqours-」を、キラメッセぬまづにて、12月23日から2021年1月7日まで開催予定。また、Aqours5周年記念アニメーションPV付シングルの制作を発表。そして、Aqoursによるオンラインライブ「Aqours ONLINE LoveLive! ~WHITE ISLAND~」を今冬に開催予定。また中止となっていたAZALEAの1stライブは「AZALEA First LOVELIVE! ~Amazing Travel DNA~ TRY AGAIN」と題し、2021年2月27日と28日に開催するとしている。

 なお、本公演のアーカイブ配信は終了しているが、YouTubeのラブライブ!シリーズ公式チャンネルにてダイジェスト映像を公開している。

■ライブフォト

(C)プロジェクトラブライブ!サンシャイン!! (C)2017 プロジェクトラブライブ!サンシャイン!!

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