Facebookを批判するグループが、コンテンツモデレーションに関する同社の決定やポリシーを評価する非公式の監督委員会The Real Facebook Oversight Board(真のFacebook監督委員会)を立ち上げている。この組織は米国時間9月25日に発足を発表した。Facebookによる監督委員会の始動に先駆け、1週間以内に最初の会議を開催する予定だ。
非公式のThe Real Facebook Oversight Boardは、学者やジャーナリスト、活動家で構成され、公然と審議を行う。委員会の立ち上げを発表したCarole Cadwalladr氏は、Cambridge Analyticaの収集したデータが2016年の米大統領選挙で広告ターゲティングに利用された問題を報じたジャーナリストだ。
Facebook is a weapon. A private company, controlled by one man, being used to undermine democracy. We urgently need to hold it to account. Before it’s too late.
— Carole Cadwalladr (@carolecadwalla) September 25, 2020
Today we launch the Real Facebook Oversight Board @FBoversight to try & do just that. Join ushttps://t.co/j4s5mtMRNe
Facebook独自の審査機関は、10月中旬から末にかけて活動を開始するとしている。この公式の監督委員会は、Facebookによる決定を承認または却下する権限を有する。激しさを増す米大統領選の直前に始動する。ソーシャルメディアは過熱する大統領選を控え、政治家による一部の投稿へのラベルや広告に関する新たなルールを導入するよう迫られている。
The Real Facebook Oversight Boardはウェブサイトで、公式の委員会は立ち上げに時間がかかりすぎており、権限も限られていると批判している。また、決定を下すまで90日を要する可能性があることについて、選挙に向けてFacebookがもたらす恐れのある「差し迫ったリスク」に対処するには遅いとして懸念を表明している。
Facebookの広報担当者は公式の監督委員会について、メンバーを入念に精査し、要請を提案する手続きを策定し、決定について議論する際にメンバーが利用する安全な技術を開発する上で時間が必要だったと述べている。
広報担当者は声明で、「われわれは1年かけて包括的に協議し、コンテンツに関する特に難しい決定をめぐって、拘束力を持ち、独立した形で監督を行う長期的な機関として監督委員会を立ち上げた。メンバーには、さまざまな問題で豊富な経験を持つ人物が選ばれた」と述べた。「(The Real Facebook Oversight Boardという)この新たな取り組みは概して、以前から批判的な人々がこれまでの批判の新たなチャネルを作ったにすぎない」
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」