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突然の休校で「オンライン授業」に転換--筑波大学附属高校・山田教諭が語る舞台裏

藤井涼 (編集部) 鈴木朋子2020年07月14日 08時30分
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 新型コロナウイルス感染症対策により、学校はオンライン授業も含めた学校運営に苦慮している。そんな中、ある高校のオンライン授業の内容を紹介したTwitter投稿が「すごい」と拡散された。その学校とは筑波大学附属高等学校だ。

 コロナ休校中は、Zoom、Google Meet、YouTubeなどを使い分けて、ライブ配信、動画配信、テキストベース配信によるハイブリッド授業を展開。また、オンラインでホームルームや個別面談、全校生徒を対象にしたZoom朝体操などを実施した。さらに、秋にはオンラインでの文化祭まで計画しているというから驚きだ。

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筑波大学附属高等学校 数学科の山田研也先生。筑波大学社会貢献プロジェクト 文京ラグビースクール副理事長でもある

 同校は有数の進学校であり、文部科学省の「スーパーグローバルハイスクール(SGH)」の指定校でもある。「さすが進学校は進んでいる」と思われたかもしれないが、実は当初はオンライン授業は実施しない方針だったという。いかにして、そこからオンライン授業へと転換する判断に至ったのか。また教育のオンライン化のメリットやデメリットをどう感じたのか、同校の山田研也教諭に話を聞いた。

急遽環境を整備して「オンライン授業」へ転換

ーー政府から休校を要請された3月2日以降、筑波大学附属高等学校ではどう対応されたのでしょうか。

 突然の休校要請だったので、2019年度中は学校全体としては対応できずじまいでした。私は数学科の教員なので、休校で実施できなかった授業を動画にしてYouTubeにアップロードしてみました。個人的なチャレンジでしたが、生徒の評判は良く、生徒たちがYouTubeの操作に慣れていることもよく分かりました。

 4月も休校が続くことになり、当初は学校としてはオンライン授業はせずに課題やテキストを郵送する方向で動いていました。PCやインターネット環境がない生徒に不利になるという理由からです。でも、私はYouTube動画の手応えがあったので、オンライン授業はできると考えていました。そこで他の教員に呼びかけて、プロジェクトチーム「Study@Home」を立ち上げました。

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 ただ、オンライン授業はスマートフォンでは役不足な面があるため、PCが必要だと判断しました。そこで生徒全員にアンケートを取ったところ、オンラインでの学習環境が整っていない生徒は約1割であると把握できました。保護者がテレワークでPCを使う家庭もあったので、機器のレンタルが必要です。また、家庭のネット環境も整えなければなりません。

 その予算については、国際交流などの中止にともない、執行しなくなる予算から回せるはずだと考えました。そこで、試算をして総務部にかけあい、教員会議で議論をして、オンライン授業の開始へと方針を転換させることができました。

ーー山田先生の呼びかけがきっかけで、オンライン授業へと方針が変わったのですね。では、生徒たちのオンライン環境はどのように整えたのでしょう。

 本校は2014年にSGHの指定校になり、「G Suite for Education」を導入していました。これまでも半分くらいの教員が使っていて、プリントの配布や動画の配信などをしていた状況です。そのため、休校でも(授業支援ツールの)「Google Classroom」で生徒と連絡が取れる環境がありました。そこでアンケートを取り、詳しい状況を聞くことができました。

「Google Classroom」で生徒の学習状況を把握
「Google Classroom」で生徒の学習状況を把握

 オンライン環境がない家庭には、学校にもともとあった「Chromebook」を42台貸し出し、ポケットWiFiを新たに55台レンタルしました。

 ライブ配信のツールは、検討の結果「Zoom」を使うことにしました。調査の結果、時間あたりのデータ通信量が少ないとわかったからです。ポケットWiFiには1日2GBという制限があるので、データ通信量の少なさを優先しました。また、Zoomには「ブレイクアウトルーム」というグループに分かれて討論する機能があり、本校の授業と親和性があること、投票機能があることも決め手となりました。セキュリティ上の問題に対応するために、登録制で利用できる教育プランを契約しました。

 通信量が足りなくなるトラブルは、クラスで1〜2名程度起きることがあります。その日たまたま多く使っていたことなどが理由です。そのため、Zoomの授業は必ず録画し、動画へのリンクを残すルールを作りました。課題提出に関しても、ネット環境でトラブルが起きた場合は翌日でもいいとしました。

オンライン授業で生徒を惹きつけるための工夫

ーー実際にオンライン授業では各種ツールをどのように使われたのでしょうか。

 4月17日にアンケートを取ったところ、昼夜逆転などの生活時間の乱れが見受けられました。そこで、毎朝Zoomで「朝体操」を実施することとしました。前後して始めたオンライン授業においては、Zoomによるライブ配信、YouTubeでの動画配信、そしてドキュメントデータを使ったテキストベースでの授業を行いました。ライブ配信は最大で週の持ち時数の半分までとする(授業の半分はライブ配信で、半分は動画とテキストベースで行う)ことをルール化しました。

筑波大学附属高等学校の教育活動全体図
筑波大学附属高等学校のオンラインを活用した教育活動全体図

 授業の連絡やホームルームには、Google Classroomを使っています。軽く集まりたいときは、ClassroomからMeetを開催して話し合っています。ホワイトボード機能のJamboardも、総合的な探究の時間でアイデア出しなどをするときに利用しています。

 5月まではオンラインのみでしたが、6月からは教室に20人までとする分散登校を開始し、午後は対面でのホームルームや体育を実施しています。6月15日からは理科の実験や芸術など、オンラインでやりづらいものを厳選して対面での授業を行っています。

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ーーオンライン授業だとサボりやすいという声もありますが、生徒に集中して見てもらうための工夫などはされましたか?

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