米国連邦最高裁判所が米国時間6月15日、性的指向や性自認を理由とした解雇を違法とする判断を下した。性別、人種、皮膚の色、出身国、宗教による差別を禁じた公民権法第7編の対象に、LGBTQを自認する人々も含まれるとする判断だ。
これを受けてApple、Google、Facebookの最高経営責任者(CEO)は15日、LGBTQの労働者が連邦公民権法で保護されるとした最高裁の判断を称賛した。
AppleのCEO、Tim Cook氏はTwitterで、最高裁の判断に感謝の意を示した。
「最高裁による本日の判断に感謝する。LGBTQの人々が職場でも社会全体でも平等な扱いを受けるのは当然のことであり、本日の判断は、彼らが公平に扱われる権利が連邦法で保護されていることをあらためて強調するものだ」とCook氏はツイートしている。
GoogleとAlphabetのCEO、Sundar Pichai氏も最高裁の判断を支持した。
Pichai氏は15日、「本日の最高裁の判断で、LGBTQ+のすべての人々の平等を求める戦いがさらに1歩前進した。われわれは、トランスジェンダーのコミュニティーを含む当社のLGBTQ+の従業員を支持する」とツイートした。
またGoogleは同日、世界の70を超えるLGBTQ組織に120万ドル(約1億3000万円)、さらにLGBTQの若者の支援や自殺防止に取り組む米国の組織The Trevor Projectにも120万ドルを寄付することをブログ記事で明らかにした。
FacebookのCEO、Mark Zuckerberg氏は自身のFacebookアカウントで、最高裁の判断を支持すると表明した。
Zuckerberg氏は15日、「LGBTQ+の労働者は公民権法によって保護されるとする本日の最高裁の判断は、差別との戦いを前進させる大きな1歩だ」と投稿した。「LGBTQ+コミュニティーがすべての人と同じように公平かつ平等な扱いを受けるのは当然のことだ。この権利を最高裁が肯定したことを嬉しく思う」(Zuckerberg氏)
2019年には、Apple、Google、Facebookを含む企業200社以上が、1964年公民権法第7編の対象に性的指向と性自認が含まれることを認めるよう最高裁に求める「法廷助言者」による意見書に署名している。この意見書は最高裁に対して、LGBTQの従業員を保護しない場合、米国経済に広範な影響が及ぶと主張している。
また2020年、GoogleとAppleをはじめとするテクノロジー企業を含む40社以上が、反LGBTQ法案に反対する公開書簡を発表している。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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