Googleは、ウェブブラウザー「Chrome」で通信の保護を強化する。米国時間5月19日にリリースされた「Chrome 83」は、「DNS over HTTPS(DoH)」の技術を組み込んでいる。ウェブをブラウジングする際に、安全性とプライバシーの保護が強化される。
GoogleやMozillaは、HTTPS技術によるウェブ接続のセキュリティ確保に取り組んできた。外部の事業者などに、ユーザーが「Gmail」で開いているメールを閲覧されたり、ウェブサイトを改変して広告を挿入されたりしないようにするためだ。しかし、人々がよく利用するようなISP、ホテルや空港のほか、ネットワークを運営する事業者は、ユーザーが訪問するサイトのインターネットアドレスを入手することが可能になっている場合がある。
DoHは、このような通信が傍受される可能性を排除する目的で設計されている。暗号化はかつて、パスワードの入力やオンライン決済といった機密性が高い通信のための仕組みだったかもしれないが、現在は人々の生活の多くでオンライン化が進み、すべてが機密になっている。
GoogleのシニアプロダクトマネージャーAbdelKarim Mardini氏はブログ記事で、「ユーザーが利用しているサービスプロバイダーがDoHに対応している場合、Chromeはデフォルトで自動的にDoH接続へアップグレードする」としている。
Chrome 83ではこのほか、ブラウザーの設定が管理しやすくなるよう見直されている。設定の上部に「You and Google」が追加されているほか、「Site Settings」セクションが変更されている。また、ツールバーに新しいパズルピースのアイコンが追加され、拡張機能にアクセスしやすくなっている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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