Microsoftは、人工知能(AI)関連の取り組みに利用する巨大なスーパーコンピューター(スパコン)を開発した。AI技術を人類の役に立てることを目指す研究団体OpenAIと共同で、同団体専用として開発したもので、28万5000基のCPUコアと1万基のGPUを備える。Microsoftのクラウドコンピューティングサービス「Azure」で提供する。
Microsoftは、米国時間5月19日に開催した開発者向けカンファレンス「Build」で、このマシンを発表した。計算能力の点で世界最強であるスパコンは通常、特に負荷の大きな問題の解決に使われる。具体的には、核兵器の爆発のシミュレーションや、地球の将来の気候予測、さらに最近では新型コロナウイルス対策として治療薬の候補を探す研究などもある。Microsoftの場合はAIシステムの開発に利用する。
スパコンの特性は、超大容量のメモリーとプロセッサー間の高速接続にある。そのため、スパコンは実際、より性能が低く安価なマシンを集めた場合よりも、さらに複雑な単一の問題に集中できる。MicrosoftとOpenAIは、この巨大なコンピューターによってAIをさらに高度化できると考えている。
Microsoftは2019年、スパコンでOpenAIとの複数年にわたる提携を発表した。この契約には、Microsoftによる10億ドル(当時のレートで約1080億円)の出資が含まれる。
同社によると新たなスパコンは、世界のスパコンランキング「TOP500」で5位以内に入る性能を備えるという。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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