フォースタートアップスは5月15日、成長産業領域に特化した情報プラットフォーム「STARTUP DB」において、2020年1月から4月までを対象とした「国内スタートアップ資金調達額ランキング」を発表した。
それによると、カードのいらないカンタン決済サービス「Paidy」を提供するPaidyが、第三者割当増資により伊藤忠商事から資金調達を実施。ベルフェイスと並んで4位にランクインした。
なお、Paidyは伊藤忠商事からの累計資金調達額は100億円を超えている。また同資金調達により、Paidyの累計資金調達額は融資を含め300億円に達し、国内スタートアップ最大規模の累計資金調達額となっている。
新興国向け小口融資サービスを展開する五常・アンド・カンパニーは、シリーズDラウンドにおける資金調達の第1回クローズを完了させた。2月に行われたクレディセゾンを引受先とした900万米ドルの融資契約に加え、4月に約13億4200万円(プレスリリース記載の合計調達金額23億3000万円より推計)を調達。合計で23億3000万円の資金調達を成功させ、12位にランクインした。
今ラウンドの第1回クローズには、セブン銀行やSBIホールディングス、クレディセゾンのほか、個人投資家複数名が参加している。今回の資金調達によって、今後のアジア・アフリカ地域における拠点拡大を進める方針だという。
フォースタートアップスでは、5月7日時点での「国内スタートアップ想定時価総額ランキング」も発表している。同ランキングは、登記簿に記載された発行済みの潜在株を元に算出。子会社やINCJ主導で設立した企業は除外されている。
注目は、5月3日に総額約2500万ドルの資金調達を実施し、10位に新規ランクインしたFinTech企業のGVEだ。同社は、英オックスフォード大学医学部小児科の特別戦略アドバイザーやミャンマー建国ファンドの最高経営責任者である房広治氏が代表を務めており、中央銀行が発行するデジタル通貨の基盤となる安全性の高い技術「EXC」を使ったキャッシュレス決済のシステムの開発に特化した事業を展開している。
なお、新型コロナウイルスへの対応に関して、ランキング入りした企業ではさまざまな対応を実施している。一例として、スマートニュースは同社が提供する「SmartNews日本版」の新型コロナウイルスチャネルにおいて、4月20日より新機能「新型コロナウイルス情報マップ」を提供。公表されている感染事例を、情報マップ上に視覚的に表示する仕組みが特徴で、利用者は地理的な視点から自身の感染リスクについて知ることができる。
FiNC Technologiesでは、3月に開始した自宅トレーニングや免疫対策レシピ、医師監修のアドバイスなどの情報を発信する「今こそ、カラダ」プロジェクトを、4月13日より法人向けにも展開(5月31日まで無償で利用可能)。従業員の健康状態を定点観測できるアンケート、部門単位でのコミュニケーションに利用できるチャットルームも開設する。
プレイドは、「KARTE」のウェブチャットの機能を主としたオンラインサポートの迅速な立ち上げ・開始を実現する「いますぐ始めるKARTEオンラインチャット」の提供を開始。新型コロナウイルス感染症の拡大を受け、あらゆる事業者における非対面・オンラインでの対応強化をサポートするのが目的。7月末までの期間、パッケージ利用料は無償となっている。
ZMPでは、新型コロナウイルス感染症の軽症者などの宿泊療養施設における、物流支援ロボット「CarriRo」による物資搬送ソリューションを提供。軽症者向けの弁当配送やゴミの回収など物資搬送業務について、人員不足解消と感染リスク回避への貢献を目的としているという。
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