Supernaturalは、米国時間4月23日にOculus Storeでリリースされた。当初のワークアウトは少なかったが、毎日新しいワークアウトが追加されている。楽曲には、Lizzoの「Good as Hell」、Dua Lipaの「New Rules」、Macklemoreの「Can't Hold Us」といったヒット曲その他も含まれている。Warner Music GroupとUniversal Music Group、つまりレコードレーベルのいわゆる3大メジャーのうち2社と契約した結果だ。
Withinは、多様なジャンルの音楽と、いろいろな個性のコーチをそろえながらSupernaturalの開発を進めている。プレーヤー自身がどんな個性や好みの持ち主であっても、没入して盛り上がれるコーチやプレイリストを選べるように、という狙いだ。
ゲーム中には、主に2つの動作がある。1つ目は、自分に向かって飛んでくるターゲットを、手に持った長いバットでたたき落とす動作。ターゲットは黒か白で、それに合わせて黒か白のバットで打つ。2つ目は、スクワットしたり、片足を前後に出してかがむ、いわゆるランジの体勢をしたりして、光りながら飛んでくる三角形の中をくぐる動作だ。
Supernaturalでは、どのワークアウトも、プレーヤーに合わせた難易度で曲に動作が振り付けられている。ターゲットを打つことで腕、背中、胸部が鍛えられ、そのとき上半身を左右にひねることで体幹が鍛えられる。また、下半身はランジとスクワットで鍛えられる。ワークアウトの種類によって、ひねりが多いパターン、ターゲットを少しでも速く打つパターン、身を低くかがんだり伸びたりを繰り返すパターンもある。
難易度は、それぞれのワークアウト内でも変化するようになっている。
難易度が変化することは、ワークアウトで効果を上げるうえで重要だ。リリース時のSupernaturalには、難易度が変わらない2種類のワークアウトがあり、1つは初心者レベル、もう1つはプロレベルでそれぞれ固定されていた。プロレベルを試してみたが、実際には平均以下のワークアウトだった。私たちの身体は、疲れてくると本能的に楽をしようとする。そのため、プロレベルのワークアウトはペースを維持させようとするのだが、筆者は無意識に楽なフォームをとってしまっていた。例えば、ターゲットが飛んできたとき、大きく動いてたたき落とすのではなく、手首を軽く動かしてはじき落としていたのだ。
同じくVR対応の音楽ゲーム「Beat Saber」のファンにとっては、360度モードで、(少なくとも筆者のスキルレベルで言えば)ハードとエキスパートの中間の難易度でプレイしているのと近い。一方、Supernaturalの難しさは、コンビネーションとスピードというより、どちらかというとスタミナと強度だ。また、影のような暗闇に怪しいネオンが光っている背景ではない点も違う。真っ青な空を背景にそびえるアンデス山脈の山麓、マチュピチュ遺跡の上に立てる。あるいは、エチオピアにあるエルタ・アレ火山の溶岩の上に浮いていることもあれば、ガラパゴスのターコイズブルーの海に膝までつかっていることもある。今や家からなかなか出られなくなっているが、それ以前に、めったに訪れることのできない景色だ。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス