現在のVRゴーグルは、以前よりも快適な装着を実現しつつあるが、それでもかなり硬くて、サイズも大きい。特にディスプレイは、「硬い」というイメージをより強くしている。だが、「StarVR One」や「Pimax」など、視野を広げるために、角度のついたツインディスプレイをすでに採用しているVRヘッドセットもある。もしヘッドセットを折り曲げることができて、装着者の顔により近づけられるよう、すぐに調整できるとしたらどうだろうか。
ARヘッドセットやスマートメガネは、超小型のプロジェクターを利用して、メガネ、または網膜に直接画像を投影するタイプのディスプレイ技術をすでに使用している。これらの技術は最も合理的かもしれないが、折りたためるディスプレイの技術があれば、シャツのポケットにしまえるクールなサングラスのように、もっと簡単に折りたたんで持ち運べるハードウェアが実現するかもしれない。
折りたたみ画面を初期に開拓した主要企業のサムスンやLG、レノボなどは、VRとARのヘッドセット技術に積極的に関与している企業でもある。
これらのヘッドセットの中には、文字通り折りたたむことができないものもあるかもしれないが、曲げられるOLEDディスプレイを独特のフレームに搭載することができれば、ヘッドセットを進化させて、よりカスタマイズされた形状にできる可能性もある。何が起きるのかは予想もつかないが、途方もない可能性があるように思える。
冒頭の方でニンテンドーDSに触れたが、筆者は「Nintendo Switch」のことが頭から離れない。今、一番好きなゲーム機だ。携帯できるという点が大いに気に入っている。とはいえ、Switchよりわずかに小型の「Nintendo Switch Lite」でも、十分に小さいわけではない。「ニンテンドー3DS」は折りたたみ式で、より小型の筐体に2つの画面を搭載していた。
折りたたみ式ゲーム機が登場したら、Switchのようなゲーム機はもっと平らになって、今よりもはるかに持ち運びしやすくなるのだろうか。ぜひそうなってほしいものだ。今の段階では、折りたたみディスプレイを採用すれば、価格が高くなる。将来的には、折りたたみディスプレイのまた違う形か、あるいはヒンジを使って極めて近くに隣接するデュアルディスプレイを採用することによって、SwitchはニンテンドーDSの精神に回帰し、両方の長所を兼ね備えるようになるかもしれない。
もう少し先の(そして、もう少し奇妙な)ことを夢想するなら、未来の折りたたみ画面搭載ゲーム機は、取り外し可能な「Joy-Con」の接続ポイントが複数設置されて、コントローラーを好きな位置に動かし、縦画面モードでも横画面モードでもプレイできるようになるかもしれない。
PCメーカー各社は、最初のSwitchの発売から丸3年が経過した今、Switchの手法を踏襲し始めている。折りたたみ式のコンセプトが、実用的で手頃な価格の小型ゲーム機になるまでには、もっと長い時間がかかるかもしれないが、筆者はそれが現実になることを切に望んでいる。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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