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ユニオンテック、データ活用で最適、正確マッチング--工事発注会社と工事会社をつなぐ新サービス

加納恵 (編集部)2020年03月16日 12時00分
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 ユニオンテックが、データベースを活用した建設業のマッチングサービス「ライトプラン⾯談 サポートパック」(⾯談サポートパック)を始める。独自に作成した約5000社の「企業プロフィール情報」から、仕事を依頼したい会社を選び出し、紹介することで、工事発注会社の仕事効率化を目指す。

 同日には、企業向け工事マッチングサイト「SUSTINA(サスティナ)」を「CraftBank」に名称変更することも発表。個人向け工事マッチングアプリ「CraftBankアプリ」は3月13日にサービスを終了するなど、大幅なサービス改変を実施する。

「CraftBank」には、建設職⼈(Craftsmen)が主役となって輝ける未来を描く、こだわりをもってプロダクト(サービス開発)に取り組む(Craftsmanship)、企業プロフィール情報」を積み上げて適正化する(Bank)の意味が込められている
「CraftBank」には、建設職⼈(Craftsmen)が主役となって輝ける未来を描く、こだわりをもってプロダクト(サービス開発)に取り組む(Craftsmanship)、企業プロフィール情報」を積み上げて適正化する(Bank)の意味が込められている

 2018年に取締役副社長としてユニオンテックに入社し、同年9月からは代表取締役社長として同社を率いてきた韓英志氏は「入社後1年半は、ユニオンテックの再生に力を入れてきた。建材の通販や人材紹介など15あったサービスを『SUSTINA』に集約しスリム化を図り、IT部門を強化。2019年には9.7億円の資金調達も実施した」と現在までの動きを話す。こうした取り組みにより、ユニオンテックは二期連続の黒字を達成。韓氏は「市場は温まってきた今こそ踏み出す時」と新たな事業展開を描く。

ユニオンテック 代表取締役社長の韓英志氏
ユニオンテック 代表取締役社長の韓英志氏

 中心になるのは、⾯談サポートパックだ。建設業では初となる各企業のデータベース化に乗り出した。「工事マッチングサイトSUSTINAは、建設工事を工事業者に直接依頼できる建設業界特化型の工事マッチングサイトとして運営し、現在約1万5000社の会員がいる。⾯談サポートパックでは、会員の5000社から企業プロフィール情報を入手。企業のプロフィールをデータ上でわかりやすく示すことで、より広く発注を受けられる形を整えた」と説明する。

 工事会社における発注の多くは、人づてによるもので、人脈と経験が物を言う世界。しかし普段仕事をお願いしている会社のスケジュールが合わなかったり、人手が確保できなかったりすると、途端にスケジュールが崩れてしまう。横のつながりが強い業界だけに、新しい会社を探すことも難しく、「仕事の6割は発注調整」(韓氏)と言われるほど、業務の比率は重い。

約50項目に及ぶ工事会社の会社内容をデータ化

 発注が難しい要因の1つが、会社概要がわかりづらいこと。現在、多くの企業が自社のウェブサイトを持ち、設立した年から、どんな仕事を請け負っているかがわかるが、建設業において自社ウェブサイトを持っているのはごく一部。「多くの会社が電話帳に会社名と連絡先を載せているのみ」(韓氏)と告知効果は限定的だ。

 SUSTINAでは、この問題を解決すべく約1万5000社の工事会社をリスト化。仕事を発注できる仕組みを整えた。今回の⾯談サポートパックでは企業プロフィール情報を加えることで、マッチングの精度をさらに向上させる。

 企業プロフィール情報は、会社名、所在地、設立年といった基本情報に加え、得意な工事内容など約50項目を用意。それぞれの会社にその項目を埋めてもらうことで、会社のプロフィールを明確にしていく。

「ライトプラン⾯談サポートパック」の概要
「ライトプラン⾯談サポートパック」の概要

 項目は、クロス張りや電気工事など、工事種類によって異なり、電気工事などは店鋪向けと住居向けで変えているとのこと。「ここまでやらないと本当に仕事をお願いできる会社かどうかは見えてこない。種類ごとに異なる項目を設定できたのは、ユニオンテックが実際に建設現場で働く実業部分を持っているからこそ。項目出しでは、創業者で自らが職人としての経験も持つ大川(現代表取締役会長の大川祐介氏)の知見があってはじめて実現した」と、実業とIT部門の両方を持つ会社の強みを最大限に生かす。

 各工事会社へは電話をかけ、聞き取ることでデータを作成していったとのこと。「専門の電話部隊を設け、会員登録していただいた会社に電話をかけ、情報を記入していった。工事種類は150種類程度あり、内容に合わせた質問項目をつくるのは本当に大変。業界用語も異なるため、きちんと対応するために台本も用意した」と1社ずつ積み上げながら作り上げていったとのこと。

 それだけに作業は困難を極めたが「大変だったが、このデータは私たちの宝物。ここまでこだわって作成することで、本当に精度の高いマッチングを実現できる」(韓氏)と自信を見せる。すでに、ユニオンテックが請け負う工事でマッチングしたところ、80.4%以上の確率で成立しており、高精度さは実証済み。社内の現場監督も納得できるマッチング内容になったという。

 開発には半年程度を費やした。ここまでこだわって作った理由は「工事発注会社が安心して工事を依頼できること」(韓氏)を実現するためだ。韓氏は「職人が減っていく中で、工事発注会社が困ることは目に見えている。しかし現状では多重請負構造や工賃の中抜きなど、良い待遇を受けている職人ばかりではない。職人のなり手は減り、高齢化が進み、現場の労働は改善されない。そのためにもIT化で効率化し、腕のいい職人がきちんと稼げる世界を作ることが必要」と言い切る。

 利用料は発注会社側が年間24万円で工事受注会社側は無料。「ユニオンテックは工事会社からスタートしているので、つねにそちら側に優しい会社でありたい」(韓氏)との思いからだ。工事会社側も今まで付き合いのなかった会社との新たな接点としてマッチングサービスへの期待度は高く、データ作成にも協力的だという。

 「建設業は、今一番魅力のない業界の1つとも言われている。その業界を魅力的にしていきたい。ユニオンテックのビジョンは『世界一、魅力的な業界をつくる』ということ。このビジョンに沿ってこの業界を変えていきたい」と今後を見据える。

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