Appleのスマートウォッチ「Apple Watch」の推定出荷数が、SwatchやROLEX、TISSOT、TAG Heuerなどスイスの時計ブランドすべての合計を上回ったとの調査結果が発表された。
調査会社Strategy Analyticsの推計によると、Appleが2019年に全世界で出荷した「Apple Watch」は、3070万本だったという。これは、2019年に出荷されたスイスの時計ブランドの合計より約1000万本多い。
Appleが2014年に初めてApple Watchを発表して以来、Apple Watchが出荷数でスイスの時計産業全体を上回ったのは2019年が初めてだ。スイスの時計産業の中には、1980年代に初期のデジタル式腕時計による猛攻を生き残ったブランドも数十社ある。
Strategy Analyticsは、Apple Watchがスイスの時計産業を上回った状況を、Swatchなどのスイス企業が「スマートウォッチ戦争に敗北」しつつある兆候だと見ている。
Apple Watchの出荷数は2018年の2250万本から36%増加した。スイスの時計産業の出荷数は、2018年には2420万本だったが、2019年は前年比で13%減少した。
スイス時計協会FHは1月、スイスの時計産業にとって厳しい内容の報告をまとめ、2019年の輸出数が前年比で13%減少したことを認めた。
同協会は、その原因がスマートウォッチにあるとは明言しておらず、スイスフラン高、流通モデルの変化、香港での販売停滞、米国の大統領選挙、ロシアとトルコでの輸入規制、Y世代とZ世代の消費パターン、中古市場のブームなどを理由に挙げている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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