三井住友カードは1月15日、新たなキャッシュレス決済体験を目的に、新デザインを採用したクレジットカード、複数のキャッシュレスをまとめて管理できる新アプリ、家族向けプリペイドカード「かぞくのおさいふ」を提供すると発表した。また、新規会員を対象に、年会費の永年無料や20%還元といったキャンペーンも実施する。
2月3日より、同社が発行するすべてのクレジットカードを、30年ほど続いたパルテノン神殿をモチーフとしたデザインから刷新。シンガポールのチームと共同で制作した、「キャッシュレスで輝かしい未来」を表す新デザインに移行する。また、いままで表面にあったカード番号と有効期限を裏面に移動し、4桁ずつ表記する「Visa クイックリード」に対応(顔写真付きカードでは従来どおり1列で表記)。ECサイト決済時などでのカード番号の可読性を高めている。
また、Visaのタッチ決済にも対応(iDも引き続き利用可)。店頭で店員にカードを渡す必要がないため、スピーディに決済できるほか、カード番号の裏面化とあわせてセキュリティを向上。海外の一部鉄道では、タッチ決済で改札を通過することもできる。さらに、3月からは申請から最短5分でカード番号を発行。物理カードが届く前に、ネットショッピングで利用したり、Apple PayやGoogle Payに登録して、モバイル決済として利用することもできる。
三井住友カードのアプリもアップデート。もともと、2019年3月にリニューアルしており、UI面や使い勝手を向上。2019年のGood Design Awardも受賞している。利用金額、利用可能額、明細、ポイントなどを一覧で表示できるほか、請求金額と口座残高を同時に見ることができるなど、高い視認性が支持されており、累計340万ダウンロードを突破したという。
今回のアップデートでは、マネーツリーのMT LINKを活用し、他社のクレジットカードやポイント、電子マネー(QR決済は非対応)の利用額を一つの画面で確認できるようになったほか、海外やネットショッピングでの利用を制限する機能を実装。アプリで任意に切り替え可能だ。また、カード決済時にアプリに通知するほか、予め設定した利用額を超えた場合や銀行口座残高がカード請求額よりも足りない場合に、事前にアラートを出すこともできる。
三井住友カード常務執行役員マーケティング本部長の神野雅夫氏は、「クレジットカードアプリからウォレットアプリに進化させたい」とし、「クレジットの単純な管理だけでなく、さまざまな支払手段が登場し多様化しているキャッシュレスにおいて、安全・安心と利便性向上を実現する」と述べた。
かぞくのおさいふは、家庭の財布をキャッシュレスで管理・利用できることをコンセプトとした新しいプリペイドサービス。子どもやお年寄りなど家族ごとにプリペイドカードを発行し、父親や母親などの管理者が、家族共用の“財布”にチャージしたうえで、小遣いや仕送りなどそれぞれのプリペイドカードに入金することができる。ひとつの財布を共有するため、残高を把握しやすくなるほか、カードごとに利用履歴を確認(利用ごとの通知も設定可能)できるため、使いすぎを防ぐことができるという。
チャージは、クレジットカードや銀行口座から可能で、プリペイドカードごとに毎月一定の金額を入金するオートチャージにも対応。家族間で残高を送りあえる機能のほか、紛失時の即時停止、海外・ネットショッピングでの利用制限機能も実装する。これまで現金で管理することの多かった家計をキャッシュレスで管理でき、適正利用の把握、離れた家族への送金の手間といった問題を解決する。いまのところ、チャージなどの設定はウェブからのみのアクセスとなるが、今後はアプリの提供も検討しているという。
なお、発行上限枚数は、管理者となる親カードが2枚、家族用のカードは9枚まで。チャージ上限額は一回30万円まで、1カ月以内であれば100万円までとなる。1日の利用上限は残高の範囲内であれば特にないようだ。
新カード発行にあわせたキャンペーンも実施。2月3日から期間中に新規入会したユーザーを対象に、1250円の年会費が永年無料になるほか、新規入会+アプリログインで利用学の20%を還元(最大1万2000円)するキャンペーンを開催予定。さらに、新規入会+アプリログインで50分の1の確率で利用代金が無料になるキャンペーンなども実施するという。詳細は、2月3日にあらためて発表するとしている。
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