家庭のエネルギーマネジメントが手軽にできるデバイス「Nature Remo Eシリーズ」がNatureから登場した。太陽光、蓄電池、スマートメーター等の機器と連携し、電力の消費状況や太陽光発電システムの発電状況をリアルタイムに確認できる。発売は12月17日。現在、通常価格から5000円引きになる、先行特別価格2万4800円で予約を受け付けている。
Natureは2014年に設立。三井物産で電力事業に携わった経験を持つ塩出晴海氏が代表を務める。スマートリモコン「Nature Remoシリーズ」の開発、販売を手掛け、累計販売台数は10万台を突破している。
Nature Remo Eは、Nature Remoシリーズで培ってきた技術・実績をもとに開発したエネマネシステム。連携した家庭の蓄電池を、スマートフォンの「Nature Remoアプリ」からコントロールでき、電力の消費状況や太陽光発電システムの発電状況をリアルタイムに確認でき、外出時に家の外からの操作も可能だ。
対応家電は太陽光発電システム、蓄電システム、スマートメーターなどのECHONET Liteで、Wi-SUN、Bluetooth Low Energy、Wi-Fi 802.11b/g/n(2.4GHz)の無線通信規格をサポート。iOS 12.0以降、Android 6.0以降の機種で使用できる。
塩出氏は「日本の電気代は25円/kwh前後となり、太陽光発電は導入しないと損な時代になっている。EVと組み合わせ、昼間に発電してEVにためて夜間に使ったり、近所の人とシェアしたりと、電気と人の関わり方は変わりつつある。今使っている石炭火力や原子力発電ではなく、ローカルコミュニティ内で電気を融通しあえる世界がすぐそこまで来ている」とエネルギー事情を説明する。
塩出氏はインドネシアの石炭火力発電所に訪れたことがあり、その時の経験が現在の仕事に結びついた。「働いている人が怪我をしたり、発電所のすぐ近くには人の住む集落もある。その状況に違和感を覚えた。当然のように使っている電気は大きな歪みの上で作られている。その歪みを解消し、クリーンな電力を普及させたいと思った」と当時を振り返る。
Nature Remo Eに加え、スマートメーターとの連携のみに対応したエントリーモデル「Nature Remo E lite」(2020年3月発売予定、先行予約特別価格:1万2800円/2000円引き)もラインアップ。急速に導入が進む、スマートメーターと組み合わせて電力消費量をモニタリングできる環境を整える。
目指すのは、分散された再生可能エネルギーを地元コミュニティでシェアできる仕組みづくりだ。大規模発電の代替となる、分散型電源として自家用の太陽光発電システムや電気自動車の普及は進んでいる。太陽光発電の固定価格買い取り制度(FIT)買取期間の保証が終了する家庭が出てくる「2019年問題」も後押しとなり、太陽光発電の余剰電力を融通する「ピアトゥピア(P2P)電力取引」のプラットフォーム化を見据えている。
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