NTT西日本は、神戸市水道局、Sensus Japan、ミライト・テクノロジーズと、280MHz帯の広域無線ネットワークおよび水道スマートメーターなどを組み合わせた水道流量の遠隔収集に関する共同フィールドトライアルを、2015年中に神戸市水道局管内で開始する予定だと発表した。実施期間は、実験試験局免許取得後から2017年3月を予定している。
280MHz帯は、電波到達性が高く、建物内部へも浸透可能な電波特性を有する周波数帯。基地局を広くカバーし、対向の通信装置の低消費電力化に有効だという。
同トライアルは、水道業界において、IoT(Internet of Things)を活用した正確な漏水管理や配送水網の最適化について関心が高まっていることを背景に、新たな水道管ネットワークの構築に向けた第一歩とし、水道流量の遠隔収集を目的として実施するもの。神戸市内9カ所に設置した水道スマートメーターから、280MHz帯広域無線ネットワークを介して流量などのデータを収集し、可視化された分析結果を神戸市水道局内においてリアルタイムに確認できるようにするという。
また、計測結果をもとに従来のアナログメーターとの精度や有用性の比較検討をするとともに、漏水検知への適用の可否についても評価するとしている。
NTT西日本では、同トライアルで得られる実環境での知見とノウハウを活用し、電力やガスに次ぐ、新たな分野におけるスマートメーターの活用「水道管ネットワーク管理」の実現に向けた検討を進める。具体的には、システムの受容性評価を踏まえた実用化に向けた検討をし、神戸市水道局は、遠隔での水道流量の把握や漏水検知の仕組み、運用においてさらに検討をするという。
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