T-MobileのCEOであるLegere氏は、無線通信業界で最も興味深い人物かも知れない。この10年間、同氏は見事に、AT&TやVerizonなどの大手通信事業者と戦う、弱小企業の役割を果たしてきた。Legere氏のあらゆる行動は、記者会見を冒涜的な発言をしたり、ソーシャルメディアで競合他社を攻撃したり、同社のトレードカラーである赤紫色の服を着ることまでも、世間の注目を集めるように計算されたものに見える。しかし、Legere氏が結果を出していることも確かで、同氏はT-mobileの顧客数を大きく伸ばし、同社のカスタマーサービスを改革し、データ使い放題プランを維持し続けて業界のトレンドに抗っている。にもかかわらず、2020年に向けてのLegere氏の未来は不透明だ。競合企業であるSprintとの合併が成立した場合、同氏は退任させられるという話も出ている。
シリコンバレーのサクセスストーリーは、その多くが勝つためには手段を選ばないというメンタリティの賜物だが、Uberの創業者であるKalanick氏はそのメンタリティを体現した人物だ。同氏はライドシェアリング革命の先頭に立ち、この革命を世界中に急速に広め、Uberをそのプロトタイプとして「ユニコーン」企業に成長させた。しかし、セクシャルハラスメントの告発(エンジニアのSusan Fowler氏によるもの)を受けたことや、Kalanick氏自身の横暴な経営スタイルが原因で、2017年6月には早くも同社の経営から排除されてしまう。ただし同氏は、今もUberの取締役会に席を持っている。
Musk氏の目標は、電気自動車とソーラーパネルで地球を救い、火星旅行を実現し、人間の脳をコンピューターに繋ぎ、同氏が創業したThe Boring Companyで、減圧されたチューブの中を音速に近い速度で移動することを可能にするHyperloopを実現することだ。未来を夢見る同氏の構想はどれも大きく、まだ道半ばだが、この10年でTeslaとSpaceXを成功させ、自動車業界と商業宇宙航空業界の両方で同時に破壊的な改革を進めた実績には、世間からの信頼が集まっている。世界中が同氏の一挙一動に注目しており、Musk氏自身がソーシャルメディアで自らの動静を伝えることも多い。Musk氏のツイートが騒動の種になったこともある。ツイートの内容がTeslaの株価に影響を及ぼし、訴訟や米証券取引委員会の怒りを招いたり、タイのサッカーチームが洞窟に閉じ込められた事件で、子どもたちの救助を行っていたあるダイバーを中傷したように見えたときなどは、大きなトラブルになった。
インドからの移民であり、電気工学の学位を持つNadella氏は、Microsoftを再び(少なくとも以前よりは)クールな会社に変える役割に相応しい人物だった。Nadella氏は2014年にCEOに就任すると、Microsoftの業績を改善し、1兆ドル企業に成長させた。2014年のインタビューで、女性の給与に関して物議を醸すようなコメントをして謝罪したこともあったものの、同氏が進めた改革は、競合他社と社内の両方から上がっていた酷い評判を退けた。Nadella氏はまた、人工知能(AI)やゲーム関連の分野、そしてGitHubやLinked In、「Minecraft」を作ったMojangといった、将来を見据えた買収を進めている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
地味ながら負荷の高い議事録作成作業に衝撃
使って納得「自動議事録作成マシン」の実力
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
「もったいない」という気持ちを原動力に
地場企業とともに拓く食の未来