中高生向けのプログラミング教育事業を手がけるライフイズテックは11月15日、社会的課題を解決する事業を投資対象とした新生企業投資などが運営に関与する「インパクト投資」ファンドを中心に、第一生命保険、丸井グループ、山口キャピタル、加賀電子、小学館、アカツキなどから、総額約15億円の資金を調達したと発表した。同社の累計調達額は約25億円。
同社は2011年からこれまでで、延べ4万人以上の中高生にIT・プログラミングを学ぶ機会を創出してきた。しかし、ITスキルや「自ら創り出す」体験がますます重要になる一方で、興味を育てスキルを習得し、好きなことを見つけてチャレンジする環境は十分とはいえないと説明する。こうした状況のなか、今回調達した資金を活用し、さらに多くの子どもたちが可能性を拓いていく機会を提供することで、社会的インパクトの創出に取り組むという。
インパクト投資とは、社会や環境にポジティブな変化を生み出す事業を対象とし、社会的成果と経済的リターンの両立を目指す投資のこと。近年、さまざまな社会課題や環境問題への懸念が高まり、ESG投資やSDGs達成を目指す取り組みが広がっている。こうしたなか、インパクト投資市場が拡大しており、2020年にはグローバルで約100兆円の規模に達すると予測されているという。
ライフイズテックでは今後、(1)より多様な学びを多くの中高生に届けるためのキャンプやスクール事業の拡充、(2)企業や地方自治体と連携した、社会課題解決に取り組む学習プログラムの企画運営、(3)義務教育化が進む中学・高校における教職員を対象とした教材提供やトレーニング、(4)北米やアジア、アフリカにおける指導人材の育成やプログラミング学習教材の提供といった領域で取り組むとしている。
また、今回の調達から参加するインパクト投資家や外部の専門家と連携しながら、事業の社会的成果を可視化するインパクト評価を実施。社会的インパクトと事業の持続性を担保する経済的リターンの両立を追求するという。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス