現実空間のナビをリアルタイムVR映像で処理する「DreamWalker」--マイクロソフトなど

 Microsoftとスタンフォード大学の研究チームは、現実空間を歩いて移動するユーザー向けのナビゲーション技術として、仮想現実(VR)空間の映像をVRゴーグルで見せて案内するシステム「DreamWalker」を開発した。

(A)実際に歩いている現実空間、(B)ユーザーが見ているVR空間、VR空間のマップ(出典:Microsoft)
(A)実際に歩いている現実空間、(B)ユーザーが見ているVR空間、(C)VR空間のマップ(出典:Microsoft)

 DreamWalkerを利用するユーザーは、外界の見えないVRゴーグルを装着し、現実空間と異なるVR空間を歩いて移動する。ユーザーに見せるVR空間は、あらかじめ取得しておいた現実空間の移動経路情報をベースに構築されており、GPS情報にもとづく現実空間の位置情報がVR空間の居場所に反映される。

 歩いているユーザーには現実空間が見えず、VR空間を移動しているように感じる。その状態のユーザーを正しい方向へ歩かせるため、DreamWalkerシステムはVR映像に矢印などを表示して道案内する。この案内に従って移動すれば、現実とまったく違うVR空間を歩きながら、現実空間の目的地に到着できる。

 移動するユーザーが現実空間の建物に衝突したり、道から外れて転落したりしないようにするため、移動経路情報の取得時に発見した動かない障害物は、VR空間でも何らかの固定オブジェクトで表現しておく。

 さらに、ユーザーの装着するデバイスには深度情報を取得可能なカメラが搭載されており、リアルタイムに障害物を検出できる。たとえば、事前の経路情報取得時には存在していなかったが、移動時になって駐車された自動車などの移動しない障害物や、歩行者などの移動する障害物を、カメラからの得る映像を解析して認識する。そのうえで、VR映像内に障害物オブジェクトを生成させるなどし、ユーザーの衝突を防ぐ。

DreamWalkerの紹介ビデオ(出典:Microsoft/YouTube)


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