2019年の東京モーターショーが開幕した。11月4日まで開催する。すでに多くのニュースがあふれており期待を寄せる一方で、輸入車勢の多くが出展を見合わせるとともに、2エリアの会場になるという新しい試みや変化も多く来場することに不安を感じている人もいる。
そして、大目玉となるクルマがないのも2019年の特徴だ。前々回の2015年は「Mazda RX-VISION」、前回の2017年はトヨタのクラウン&センチュリー&JPN TAXIなどで、いずれも第一級のカッコよさや高級車などで夢のクルマという印象もあった。
ところが、今回はホンダ「フィット」とトヨタのヴィッツ改め「ヤリス」のベーシックコンパクトカー対決が事前の話題で、ワクワクするようなカッコよいクルマや、注目の超高級車というものがあまりない。コンパクトカーや軽自動車といった現実的な選択がたくさん集まっており、「次の我が家のクルマをどれにする?」という答えが東京モーターショーで見つかるかもしれない。
トヨタのプレスカンファレンスで豊田章男社長による「このブースには、来年発売されるクルマは1つもありません」という衝撃的な発言が話題になっている。そのとおりトヨタのブース(青海展示棟 Bホール)には発売中はもちろん近日登場のクルマはない。そして、クルマの台数も少ない。展示のブースから参加・体験型のブースになり、最初にカードを発行して体験を重ねると「トヨタコンビニ」でグッズをゲットできるという仕掛けだ。
しかし、安心してほしい。トヨタのブース以外は過去のショーと変わらずに発売中のクルマを含めてたくさんの展示がある。
トヨタのクルマでもレクサスのブース(南展示棟1階)には現行車種が展示されているほか、トヨタブランドでも、大型ワゴン車の「グランエース」は隣接のトヨタ車体のブース(青海展示棟 Bホール)にあり、ヴィッツ改め「ヤリス」は会場外だが同じお台場のヴィーナスフォートにある。トヨタからも登場予定の5ナンバーサイズの小型SUVはダイハツのブース(青海展示棟 Bホール)にダイハツ「ロッキー」として展示されている。
輸入車が出展しないというのも出展しないブランドがあるだけで、日産とアライアンスを組むルノー(西2ホール)とアルピーヌは出展。メルセデス・ベンツ(南展示棟1階)もスマートともに出展している。さらに、アルピナ(南展示棟1階)が出展しているほか、日本スーパーカー協会のブース(南展示棟4階)には新車ではベントレー、アストンマーチン、テスラなどの展示がある。
新しい展示としては青海展示棟 Aホールの「Out of KidZania in TMS2019」がある。子供が自動車メーカーや関連業種の職業体験をするもので、当日予約のほか、東京モーターショーの公式ページのオンラインチケットサービスからも予約が可能だ。
また、自動車関連として、部品メーカーや関連団体の展示があるのもこれまでどおり。青海展示棟 Aホールに集中する商用車メーカーはトラックやバスに乗り込み可能で、子供向けのお楽しみ展示があるのも従来どおり。どちらかという注意しなければならないのは会場が大きく2つのエリアに分かれることで、計画的にまわらないと時間的や体力的な制約から見逃しがありそうなことだ。
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