米国、英国、オーストラリアの政府当局者らは、Facebookの「Messenger」などのサービスにおける全面的な暗号化について、警察が児童搾取犯罪を解決する妨げになるとして、Facebookの最高経営責任者(CEO)Mark Zuckerberg氏に対し、プライバシー重視への方針転換を留まるよう求めている。
そうした懸念は、Zuckerberg氏宛ての書簡で明確に述べられ、米国時間10月4日にワシントンDCで開催される米司法省の「Lawful Access Summit」で提起される。このサミットでは、米国、英国、オーストラリアの政府が暗号化について長年抱いてきた見解を反映し、法を執行するためのアクセスを提供するようテクノロジー企業に求める。
William Barr米司法長官、Kevin McAleenan米国土安全保障長官、Priti Patel英内相、Peter Dutton豪内相が、この書簡に署名している。書簡の詳細についてはBuzzFeed Newsがいち早く報じていた。
「Facebookがそのメッセージングサービスにおいて、ユーザーの安全性が低下しないことを保証することなく、また、市民を守るために通信内容に合法的にアクセスする手段を含めることもなく、エンドツーエンドの暗号化を実装する計画を進めないよう要請する」と書簡には書かれている。
2016年には、テロリストが所有する「iPhone 5c」のロックを解除するよう米連邦捜査局(FBI)がAppleに要請し、同社はこれを拒否した。今度はFacebookが暗号化をめぐり各国政府と対立することになりそうだ。
Facebookは声明で次のように述べた。「エンドツーエンドの暗号化はすでに、毎日10億人を超える人々のメッセージを保護し、通信業界や他の多くの重要な経済分野で利用が進んでいる。バックドアを設けようとする政府の考えに対しては、あらゆる場所で人々のプライバシーやセキュリティを損なうため、強く反対する」
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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