Facebookは米国時間9月23日、ニューロテクノロジーの新興企業CTRL-labsを買収することを明らかにした。スマートフォンやコンピューターなどのデジタル機器を、画面やキーボードを触ることなく制御するためのリストバンドを開発する取り組みの一環だという。
そのムーンショット型プロジェクトは、私たちが互いにコミュニケーションする方法に変革をもたらそうという同社の取り組みをあらためて強調するものだ。世界最大規模のソーシャルネットワークを展開するFacebookは2017年に、脳だけを使って言葉をタイプしたりメッセージを送ったりできる、コンピューターと脳の間のインターフェースに取り組んでいることを初めて明かしていた。同社は、人体に埋め込むための手術が必要なシステムではなく、ウェアラブルデバイスの開発を目指すとしていた。
ニューヨークを拠点とするCTRL-labsは、Facebookの構想の実現に貢献する可能性がある。CTRL-labsは、脊髄のニューロンが手の筋肉に送信する電気信号を「解読」するリストバンドに取り組んでいる。その信号は、ボタン押下やマウスクリックなどの特定の動きを手に指示する。
Facebookの計画が実現すれば、この技術によって、ソーシャルネットワーク上での写真の送信やメッセージの投稿が、指を動かすことなく簡単に実行できるようになる可能性がある。
CTRL-labsの取り組みが、Facebookの仮想現実(VR)および拡張現実(AR)製品にどのように組み込まれるかは不明だが、CTRL-labsの従業員はFacebook Reality Labsに加わる予定だ。Facebook Reality Labsを統括するのは、Andrew Bosworth氏と、Facebook傘下のVR企業であるOculusのチーフサイエンティストMichael Abrash氏。CTRL-labsの技術は、動きが生じる前に意図を検知することができるため、アクセシビリティが目標の1つとみて間違いなさそうだ。
Facebookは、CTRL-labsの買収金額や、リストバンドの完成予定時期については、明らかにしなかった。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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