AIチャットボット事業を展開するモビルスは8月23日、LINEを活用して、住民とのコミュニケーション活性化を支援する自治体向け「モビルス×LINE 住民サービス」の提供を開始した。2019年度中に10自治体への導入を目指す。
これまでの自治体と住民とのコミュニケーションは、電話やメール、広報誌の発行、来訪しての受付対応が中心のため、高度化する行政サービスの煩雑さや窓口の混雑などが大きな課題になっていたと同社では指摘。新サービスによって、高度化する行政サービスの効率化を進めるとしている。
新たに提供する自治体向けサービスは、同社が提供するAIと人の連携が可能なチャットサポートシステム「モビエージェント」や、LINE上で相手に応じて必要なタイミングで情報を配信できる「モビキャスト」を基に開発。市民広報用の情報配信やFAQ自動回答や問合せ対応、子育てやいじめ相談などのサービスに加え、公園や道路・街頭などの不具合をLINEで通報・自動受付できる「通報受付」機能が利用可能。これにより、自治体と住民のより身近なコミュニケーションを実現する。
具体的な機能として、子育て、防災、市政情報など、住民が必要とする情報をLINEで配信する「情報配信オプション」。ゴミ分別の方法など、住民からのよくある問い合わせや手続きについて、職員が予め用意したシナリオに沿って案内するLINEチャットボットを作成する「FAQ自動回答オプション」。道路、河川、公園、街灯などの不具合、故障、そのほかの異常について、住民が通報できるチャットボット「不具合通報オプション」。チャットボットでは対応が難しい質問や相談向けの有人チャットサポート(有人対応オプション)などが利用できる。
なお、通報受付では位置情報や写真を活用できるため、状況把握がしやすいだけでなく早期修復につながり、台風など災害後の活用にも期待できるという。さらに、通報内容が自動で担当部署に振り分けられるなど、後工程を短縮。職員の業務負担軽減でテレワークや働き方改革の推進にも効果的だとしている。
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