お台場VR ZONE「ガンダムVR」を体験--巨大MSの戦場に生身の人間としている怖さを実感

 バンダイナムコエンターテインメントならびにナムコは8月25日、お台場にあるダイバーシティ東京プラザ3階にて運営している、仮想現実(VR)を体感できる施設「VR ZONE Project i Can」において、8月26日から導入する新規アクティビティ(コンテンツ)「ガンダムVR ダイバ強襲」をメディア向けに公開した。

ダイバーシティ東京プラザにある等身大ガンダムをVR空間に再現
ダイバーシティ東京プラザにある等身大ガンダムをVR空間に再現

 このアクティビティは、ダイバーシティ東京プラザのフェスティバル広場に設置されている実物大ガンダムをVR空間内に再現。敵対するモビルスーツとの戦いに遭遇した一般人というシチュエーションのもと、そのガンダムの手にしがみつき、実物大モビルスーツ同士が戦う迫力を、すぐ目の前で体験できるというものになっている。体験料金は930バナコイン(1000円)。

お台場にザクが襲来!ガンダムの手にしがみついてMS同士の戦いを体感

 大まかな流れとしては、ヘッドマウントディスプレイを装着すると、実物大ガンダムの足元に立っているところから始まる。そこから突然の爆音とともに、後方の敵モビルスーツであるザクがガンダムに向けて銃撃をする。

 そうこうしているうちにガンダムが動きだして目の前に手を差し出し、手のひらの上に乗るように指示をうける。実際に歩いてガンダムの親指につかまると、ガンダムの胸元あたりまで上昇。そこにザクが突進してきて、ヒートホークを振りかざし切りつけてくる……という流れとなっている。

ビームサーベルとヒートホークがぶつかり合う様子を目の前で見ることができる
ビームサーベルとヒートホークがぶつかり合う様子を目の前で見ることができる

 装置としては、腕を広げた程度のスペースがある台と椅子が用意。椅子には抱きつける突起物も設置されている。椅子は上下左右に揺れる形となっているほか、台の床にも振動ユニットが仕掛けられている。これらの振動や揺れを駆使し、よりリアリティのある体験を味わえるようになっている。

装置の台の中央でヘッドマウントディスプレイやヘッドホン、安全ベルトを装着
装置の台の中央でヘッドマウントディスプレイやヘッドホン、安全ベルトを装着

 さらに装置の脇には熱を発するヒーターも用意。これは、ビームサーベルとヒートホークがぶつかり合うときに火花が発せられるのだが、そのときの熱を少しでも感じられるようにするためのものとなっている。

ガンダムの親指となる突起物が付けられた可動式の椅子にしがみつく。脇には熱さを感じられるようにヒーターも設置
ガンダムの親指となる突起物が付けられた可動式の椅子にしがみつく。脇には熱さを感じられるようにヒーターも設置

巨大MSの戦いに生身の人間でいることの“怖さ”

 筆者も実際に体験したのだが、率直に言って「迫力がある」と「怖い」の二言に尽きる。そもそも18メートルあるとされるガンダムが目の前で起動し動くという時点で迫力があり、可動部分を間近で見られるというのもファンであれば感動もの。もっとも感動に浸る余裕よりも、“戦場”にいる臨場感と緊迫感のほうが勝る感じだ。

 銃撃で弾頭などが頭上から降り注いでくるところもそうなのだが、それが地面に落ちたときの振動もかなりあり、今振り返るとこの時点でこの世界に入り込んでしまったようにも思える。また、ガンダムが手をさしのべるときに一歩踏み込んで来るのだが、自分を踏むようなことはないとわかっていても、足の裏が迫ってくる様子は身がすくむほど。それでいて地面を踏みしめたときに伝わってくる振動も相当大きく感じた。もちろん斬りかかってくるシーンでも、巨大な武器が迫ってくる感覚は人によっては恐怖を感じるほど迫力がある。

一歩踏み込むガンダム。踏まれそうなほどの迫力があった
一歩踏み込むガンダム。踏まれそうなほどの迫力があった

 また印象的だったのは、ガンダムの手にしがみついて上昇するときの浮遊感と、高いところにいるという感覚。実際には座っている椅子を振動や揺れによって錯覚させているのだが、他の人の体験の様子を見たあとで現実には上昇していないとわかっていても、浮遊感などを覚えたことには驚いた。

 体験時間はおよそ8分としているが、濃密な時間であっという間と感じられるほどだった。またガンダムの知識が薄くても「人知を超えた巨大ロボットが戦う戦場に、生身の人間としていたらどうなるか」が直感的に体験でき、それだけでも価値があるものと思える。

 VR ZONEは予約制で運営しているため、入場には公式サイトを通じての予約が必要となっている。またガンダムVRの体験は抽選になる場合があるとしている。なお施設の運営は期間限定となっており、10月10日をもって営業を終了する予定だ。

(C)創通・サンライズ

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