早速リブートスペースを体験した。およそ60平方メートルの広さを4つのスペースに分けて体験を行なったので、順番に紹介しよう。
最初に体験したのは「集中サポート」スペースだ。椅子に座ると、スポットライトが手元を照らす。自分の目の前だけを照らすことで、周囲に視線がいきにくくなり目の前に集中できるという仕組みだ。
さらに、人が着席するとローズマリーとユーカリをブレンドした香りをまとった気流が流れる。空気の流れと香りでリフレッシュできるという。座ったタイミング以外にも、センサーなどを用いて、集中力が切れやすいタイミングで気流を噴出させることも可能だという。実際にカウンターに座ってみると、気分がシャキッとするので、気持ちの切り替えがサポートされそうだと感じた。オフィスの集中コーナーや、塾の自習室などで需要がありそうだ。
続いて、円形のソファーでつくられた「清潔安心」のコーナー。ソファの上にドーム状のパーツを配置。ソファーの下からドームにむかって空気を噴出させて、風の膜でみえないパーティションをつくるのだという。
風のパーティションをつくることで、次亜塩素酸を集中的に放出することが可能。次亜塩素酸の濃度は、風のカーテン内は10ppbに保たれ、これは約5分で浮遊ウイルスを除去する効果があるのだという。さらに、ソファのエリアだけにスピーカーの音を流すことも可能。病院の待合室や、人の出入りが多い商業施設などでの導入が想定される。
「屋久島で実際に吹いている風を計測して参考にした」と担当者が話すのが「自然感」の体験コーナー。ソファーに座って体感すると、正面にある木の柱から、風が吹いてきて、植物の葉を揺らしている。さらに、水の音が心地良い。流れてくるのは、エアコンなどからくる、塊になっている空気の流れではなく、自然の風のようにゆらぎを感じる風だ。
朝、夜などシーンによって、風の強さ、照明の色、流れてくる香りを変えられる。スピーカーから流れてくる音は、朝なら小鳥の声、夜は虫の声と変化する。風はとても気持ちがよく、ずっと座っていたくなるような印象だった。オフィスの休憩スペースや、ビルのエントランスなどでの利用を想定している。
最後は、映像と香りが連動する「臨場感」の演出。ディスプレイの周囲に気流の吹き出し口があり、そこから香を流すというもの。実演では、花の映像の時に花の香りが漂い、森の映像になると今度はウッド系の香を体験できた。
後から別の香りを出すときに、前の香りが残らないよう、気流を厳密にコントロールしているとのこと。香りがとどまるわずかな時間で、映像を出すタイミングと香りの変化の両方に対応している。
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