デジタルガレージは、不動産関連スタートアップを対象としたグローバルな育成プログラム「Open Network Lab Resi-Tech 第1期 DemoDay」を開催した。応募94社の中から、シード期の育成・支援をメインとしたSeed Accelerator Program4社とパートナー企業との共創を行うCorporate Program5社の全9社がDemoDayに臨んだ。
Open Network Lab Resi-Techは、2018年11月に発表。国内大手不動産、建設、ライフライン企業とコンソーシアムを結成し、事業化を支援していくことを開始した。パートナーには、コスモスイニシア、竹中工務店、東急グループ、東京建物、野村不動産ホールディングス、阪急阪神不動産、三井不動産が名を連ね、協力パートナーとして、カカクコムとKDDIが参加している。
2019年1月末まで応募を受付、Seed Accelerator Programには50社、Corporate Programには44社の応募があったとのこと。その後、選考期間を経て、4月からプログラム期間に入っている。
Seed Accelerator Programは、起業準備中または創業5年以内のスタートアップが対象。Corporate Programは、パートナー企業との協業やシナジーが⾒込めるサービスやプロダクト、アイデアを持ち、中⻑期的にパートナー企業との資本提携や業務提携などを検討できる企業を募った。
デジタルガレージが、不動産関連スタートアップを対象とした育成プログラムを実施するのは今回が初めて。採択された応募企業には、プログラム中の活動資金を提供するほか、オフィススペースの利用権や国内外のネットワークなどを提供する。
デモデイに参加した来場者の投票によって選出される「AUDIENCE AWARD」と最優秀賞となる「BEST TEAM AWARD」をプログラム別に用意。いずれも高評価を集め、急遽特別賞として「SPECIAL AWARD」2つが追加された。
最優秀賞に選ばれたのは、Seed Accelerator Programの「AutoFloor」(BULB)とCorporate Programの「管理ロイド」(THIRD)。管理ロイドはAUDIENCE AWARDとあわせて、ダブル受賞となった。
SPECIAL AWARDは、Corporate Programの「Life log」(Origin Wireless Japan)、「Tellus」(Tellus You Care)の2社が受賞。いずれもウェアラブルなどを身に着けず、睡眠などのライフログを取得できるサービスとなっている。プレゼンターとして登場した渋谷区長の長谷部健氏は「高齢者の一人暮らしは社会課題の一つ。今回同じような目的を持った、2つのサービスが登場した。渋谷区が実証実験の場を提供してもいいと考えている。この2つを競い合わせるのか、お互いの優位性を組み合わせるのかなどして、高めていっていただけるとありがたい」とコメントした。
デジタルガレージでは、Open Network Lab Resi-Techを通じて、大手不動産、建設、ライフライン企業7社とCorporate Programに登壇したスタートアップ5社が共同で実施する実証実験の支援を発表。「ビル管理業務の人手不足」、「高齢者の見守り」、「再配達問題」等の不動産業界共通の課題解決を目指していく方針を示した。
複数のパートナーが同時にスタートアップとの実証事業を進めることで、実証事業で確認する仕様の標準化に向けたリードタイムを短縮することが狙い。今後もパートナー各社やスタートアップと構成するコミュニティを通じ、新規事業の創出や、社会課題の解決を支援していく。
デモデイに登場した、全9社は以下の通り。
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