Neuralinkは、人々が気軽に選択できる程度にシステムを埋め込む手術が安全で簡単になることを望んでいる。同社の脳神経外科医、Matthew MacDougall氏は「待機的手術とみなされる程度に安全になる必要がある」と語った。
MacDougall氏によると、これまでのテストでは「まったく出血させずに脳に数千本の導線を挿入できた」。その理由は導線が細いからだと同氏は語った。現在脳深部刺激に使われている電極よりはるかに細いという。現行の脳深部刺激用電極手術の脳内出血リスクは、およそ1%とされている。
コンピューティングのハードウェア、ソフトウェア、サービスで成功してきた巨大テクノロジー企業が支配する時代に、Musk氏は電力やトンネル、宇宙事業などの、別の物理的な世界を理解する起業家として際立っている。
Musk氏は非常に多忙だ。電気自動車やトラック、強力な蓄電池やソーラーパネルを製造するTeslaを立ち上げた。SpaceXも立ち上げた。この宇宙企業は、インターネットサービス提供のための自社製衛星を含む衛星を飛ばし、人間を軌道上や火星に送ったり、地球上を移動させたりするためのロケットを開発したりしている。そして、道路の渋滞を緩和するためのトンネルを掘削するThe Boring Companyも経営している。
Musk氏はNeuralinkで、不気味で非常に複雑な生物学の領域を守備範囲に加えた。人間の脳は理解するのが困難なことで知られている。だが、FacebookやGoogleなどのコンピュータ科学者は、ニューラルネットワークと呼ばれる技術を通して脳の働きの模倣で急速な進歩を遂げている。ニューラルネットワークは現在、AI分野で最も実用的で有望な基本モデルだ。ニューラルネットワーク研究で最も有益な取り組みの1つは、人間の音声を処理させることでコンピュータに人間を理解させることだ。
だが、Musk氏は、同氏の他のプロジェクトと同様に、Neuralinkを文明にとって重要なものと考えている。
「AIについては、どんなに悪意のないシナリオを想定しても、われわれ人類は置いていかれる。悪意のないシナリオでは、超知能を持つAIは人間を超越はするが、人間を排除はしない。広帯域のBMIがあれば、人間はAIと共存し、実質的にAIと融合するという選択肢を持てると思う」(Musk氏)
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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