デンソーとトヨタ自動車は7月10日、次世代の車載半導体の研究および、先行開発を行う合弁会社の設立に合意したと発表した。今後、両社で新会社の詳細について検討を進め、2020年4月の設立を目指す。なお、資本金は5000万円。出資比率は、デンソーが51%、トヨタ自動車が49%。
両社によると近年、自動車の電子制御化が進み、車載半導体はますます増加、高性能化しているほか、将来のモビリティ社会の実現に向けたCASE(コネクティッド、自動化、シェアリング、電動化)の進展において、技術革新の鍵となる次世代の車載半導体の開発が求められているという。
そこで両社は、2018年6月に電子部品の生産・開発機能をデンソーへ集約することに合意。これに基づきスピーディかつ競争力のある生産・開発体制を実現すべく取り組んでいた。
デンソーは、将来のモビリティ社会の実現に貢献するため、新たに車載半導体の研究および、先行開発を行う新会社の設立を進めており、より強固な研究・開発体制の構築を目指していたが、トヨタ自動車の持つモビリティ視点での知見を生かし、研究開発を加速させるため、トヨタ自動車からの出資を受け入れることで両社が合意した。
トヨタ自動車は、新会社への出資を通じ、最先端の半導体技術を自社のモビリティサービスや車両開発に企画段階から取り入れることで、さらなる技術革新を目指すという。
新会社では、次世代の車載半導体における基本構造や加工方法などの先端研究から、それらを実装した電動車両向けのパワーモジュールや自動運転車両向けの周辺監視センサーなどの電子部品の先行開発までを行うという。
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